2013 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞移植が障害肝および外科侵襲に与える影響に関する研究
Project/Area Number |
23791489
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
中村 幸雄 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (50516648)
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Keywords | 肝細胞移植 / 脂肪性肝炎 / アポトーシス |
Research Abstract |
平成25年度は過年度の研究成果を踏まえてその成果を「Preoperative hepatocyte transplantation improves the survival of rats with non-alcoholic steatohepat itis-related cirrhosis after partial hepatectomy. 」という論文にまとめ、これをcell transplantation誌に投稿し、掲載された。(Cell Transplant. 2013 Jun 13.) 論文要旨は以下の通りである。1.平成23年度に確立したコリン欠乏メチオニン低減アミノ酸食(以下CDAA食)投与によるラット肝硬変モデルに対して新鮮肝細胞を脾臓に移植することによって、肝切除後のラットの生命予後の延長を認めた。2.上記移植モデルの組織解析において、肝細胞移植を行うことにより、細胞増殖関連蛋白であるKi67、PCNAおよびNFκBの発現は移植群で多く、これに対して、アポトーシス関連蛋白であるTUNEL陽性細胞数、Cleaved caspase-3、Annexin Vの発現は非移植群で多くなるという結果を得た。3.長期生存を得たラットの解析で、肝細胞の50%以上が移植細胞由来の細胞に置換されており、慢性炎症下の肝臓に対して肝細胞を移植することにより細胞置換が可能となることを見出した。 移植細胞群の生存が長期化した理由について明らかにすべく実験を進めたが、今のところ仮説を実証する実験結果を得ることができておらず、今後更に研究を進めていきたいと考えている。
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Research Products
(6 results)