2013 Fiscal Year Annual Research Report
大腸全摘および回腸嚢肛門吻合術後の回腸嚢粘膜変化の解明
Project/Area Number |
23791513
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡辺 和宏 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (30569588)
|
Keywords | 潰瘍性大腸炎 / 回腸嚢炎 / 大腸全摘術 / 家族性大腸腺腫症 |
Research Abstract |
潰瘍性大腸炎および家族性大腸腺腫症の手術治療は、自然肛門を温存する大腸全摘・回腸嚢肛門吻合術が標準術式となっているが、本術式の合併症として回腸嚢炎が知られている。回腸嚢炎は、術後の排便状況に直結する要因の一つであり、QOLを左右する重要な要素となっている。回腸嚢炎の原因はいまだはっきりしておらず、これらの病態の解明が、両疾患そのものの病態の解明につながる可能性を秘めている。本研究を通じて、将来的に症例のQOLの改善につながることはもとより、原因不明である潰瘍性大腸炎の病因の解明につながることを期待できると考えている。今年度は、昨年度までに臨床検体を採集した潰瘍性大腸炎10例、家族性大腸腺腫症2例に対して、経時的変化を追っていたが、回腸嚢炎を発症した症例を認めなかった。そのため、回腸嚢炎を発症した時期の臨床検体を採取することが出来なかった。そこで、コントロールとしての正常小腸粘膜と正常大腸粘膜の遺伝子発現プロファイルの作成をまずおこなうこととした。大腸癌症例で右結腸切除術を施行した患者において、小腸粘膜と大腸粘膜を採取し、mRNAを抽出の後、マイクロアレイにて解析をおこなった。動物モデルを用いた検討としては、回腸間置マウスを4頭、Shamマウスを3頭作成した。しかしながら、回腸間置マウスは、術後1週間以内に全頭死亡しており、DSS腸炎発症までの検討までには至らなかった。体重の経時的変化は、Sham群と比べて回腸間置マウス群で体重減少していた。
|
Research Products
(4 results)
-
[Journal Article] Long-term Incidence and Characteristics of Intestinal Failure in Crohn’s disease: A Multicenter Study2014
Author(s)
Watanabe K, Sasaki I, Fukushima K, Futami K, Ikeuchi H, Sugita A, Nezu R, Mizushima T, Kameoka S, Kusunoki M, Yoshioka K, Funayama Y, Watanabe T, Fujii H, Watanabe M
-
Journal Title
Journal of Gastroenterology
Volume: 49
Pages: 231-238
DOI
Peer Reviewed
-
-
[Presentation] Long-term Incidence and Characteristics of Intestinal Failure in Crohn's disease: A Japanese Multicenter Study.2014
Author(s)
Watanabe K, Sasaki I, Fukushima K, Futami K, Ikeuchi H, Sugita A, Nezu R, Mizushima T, Kameoka S, Kusunoki M, Yoshioka K, Funayama Y, Watanabe T, Fujii H, Watanabe M.
Organizer
ECCO2014
Place of Presentation
コペンハーゲン, デンマーク
Year and Date
20140220-20140222
-