2012 Fiscal Year Annual Research Report
microRNAによるiPS化ADSCを用いた肝組織の再設計・構築と肝不全治療
Project/Area Number |
23791530
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷田 司 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (30571377)
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Keywords | 肝再生療法 / ADSC / miPS / composite graft |
Research Abstract |
肝不全に対し脳死または生体をドナーとした肝移植療法が行われている。しかしドナー不足によりその恩恵にあずかる患者は限られており、生体肝移植においては、ドナーへの過大な負担の上に成り立っている。従って肝不全に対する肝再生療法の開発は急務である。本研究ではADSC,iPS-ADSCを用いて肝組織をin vitroで再構築・設計し、それを移植時に打ち込みcomposite graftとしてレシピエントに移植する又は肝不全患者の肝臓に直接組織移植する次世代型の肝再生療法の開発を行うことを考えている。 脂肪組織より分離したADSCの中にも一定のpopulationでMuse細胞の様に多分化能を持った細胞集団が存在することが予測され、肝再生に用いることができると考えており、実際に劇症肝炎モデルマウスの静脈内にMuse細胞を投与した実験ではこれらの細胞は傷害肝にフォーミングし肝細胞へと分化したことを示した。実際にADSCを採取し静脈内に投与する実験は当科で行っており、今後は肝炎モデルマウスにADSCを投与し肝炎の改善がみられるかを検討することとする。 また当科ではreprogramingを行ったADSC(miPS-ADSC)はさまざまな細胞に分化することを示した。今後はこの方法を用いることで癌化の可能性を下げ、安全に iPS-ADSCを作成することができると考える。このiPS-ADSCを利用すればより効率よく肝細胞,胆管上皮細胞へ分化すると言われている肝幹細胞,オーバル細胞の再生が期待でき、肝炎、肝不全の治療に応用できると考える。
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