2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23791531
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
蔵満 薫 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (80596784)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 再生医療 |
Research Abstract |
本年度は先ず肝硬変モデルのマウスを作成し、肝切除を行い、生存率が70%得られる至適切除肝重量の決定を行った。肝硬変の程度はF2(CCl46週間投与)とし、先ず70%肝切除術を行ったが、2週間生存を得られたマウスの総数が少なかったため、切除量を35%に減らした。その結果90%以上のマウスが生存するようになったため、35%肝切除を術式として決定した。次に術後の検討項目に関しては、研究計画に当初掲載した通り体重推移、再生肝重量、コラーゲン含有量の推移について検討を行っている。体重推移に関しては、術後2-3日間は体重は減少するが、以降は増加しており、また再生肝重量に関しては術後3日、7日、14日とタイムポイントを取り、順次検討を行った結果術後日数の経過と共に再生肝重量も増加することが明らかとなった。コラーゲンの含有量に関しては、術後3日目が一番多く、以降は漸減していくことが明らかとなった。現在は得られた肝組織からDNAを抽出し定量PCRを行い、線維科成分の増減、細胞増殖成分の増減、コラーゲン線維の増減に関して検討を行っている。また、手術時の肝組織と摘出時の再生した肝組織の両方を比較し、含まれるコラーゲン量の変化、肝細胞再生の程度について組織学的な検討を現在行っている。また研究計画に列挙した抗体を用いて免疫染色を順次行い、再生した肝組織中で増殖している細胞成分の検討を行い、今後の硬変肝再生を促進する方法を現在模索中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスが生存する最大肝切除量の決定、及び実験システムの構築に多くの時間を費やしたが、システムが稼働してからは順調よく実験は継続出来ていると考える。現在は、至適肝切除量も決定され、検討項目も十分に考察された物であるため、当初の予定通り計画は推敲出来ていると考える。2年目では、本年度に得られた結果を基に更に検討を進め、硬変肝モデルにおける肝再生を促進するメカニズムを策定し、最終的には臨床応用出来る方法を見出すことを現在考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、これまでに得られたサンプルを使いデータ集積を行うことと、硬変肝切除後の再生に関するメカニズムの解明を行う。最終的には、肝再生を促進出来る方法を模索し、実際にマウスに応用することで硬変肝切除後の生存率を高めることを目的とする。また今回得られた結果から、臨床応用可能な方法についても同時に検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウス購入費用手術関連消耗品(染色用抗体、固定液等)
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