2011 Fiscal Year Research-status Report
腸管傷害修復因子としてのソニッグヘッジホッグシルナルの意義解明
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23791536
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
吉川 幸造 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80448331)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 腸管傷害 / Sonic hedgehog / 傷害再生 / 腸管バリア / 細胞接着因子 / 腸管傷害 |
Research Abstract |
【背景・目的】多くの器官系のデザインの形成あるいは傷害臓器の修復に必須であるSonic hedgehogは発癌関連している事が報告されている。最近組織修復との関連が報告されており、今回腸管傷害におけるSHH pathway発現の意義について検討した。【方法】絶食モデルとしてWisterラットに6日間の絶食を、CPT-11投与による腸管傷害モデルとして、WisterラットにCPT-11を250mg/kgを腹腔内投与(0, 24時間)した。絶食・CPT-11投与後に腸管粘膜、血液を採取する。腸管粘膜を用いてWestern blot法とRT-PCRを用いてSHH pathway因子(Shh,Patch,Smo)、Tight junctionを含めた細胞接着因子等を検討する。また血液中のエンドトキシンを測定する。【結果】絶食ストレスによりShhのmRNA発現が有意に上昇しており、SHH pathwayの活性化が示唆された。CPT-11モデルではShh, Patch, SmoのmRNA発現の上昇が認められなかったが、Tight junction(Claudin-1, Occludin)のmRNAの発現低下が認められた。 【結論】絶食ストレスでSHH pathwayが活性化されており、腸管傷害修復に関与している事が示された。今後、経時的にShh pathway、細胞接着因子を検討し腸管傷害修復における意義を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
絶食ラットモデルはすでに確立しており、絶食ストレス後に腸管を採取しSHH pathwayのmRNAを検査することはすでに可能である。今後はCPT-11投与による腸管傷害モデルでの検討を予定しており、同様に腸管のSHH pathwayのmRNAを検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はSHH阻害薬であるシクロパミンを用いて、SHHを阻害しその影響を検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は繰越し(141,528円)を加えた研究費で、実験動物、病理抗体(Shh, Ptch, Smo,Gli)等を購入し実験を進め、遺伝子解析等を行い、シクロパミンの影響を検討する予定である。
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