2012 Fiscal Year Annual Research Report
マウス低酸素虚血による脳性麻痺モデルにおける低体温療法の効果の検討
Project/Area Number |
23791603
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
木田 裕之 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70432739)
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Keywords | 脳性麻痺 / 低体温療法 / 低酸素虚血 |
Research Abstract |
我々は新生児期・低酸素虚血障害マウスモデルを用いて低体温療法の効果について検討した。出生2-3日後ICRマウスの右総頸動脈を結紮して低酸素環境下(酸素6%、30分間)に置いた後、右半球低酸素虚血性脳障害を起こさせた。手術後、マウスを2群に分け常温(37℃)又は低体温(32℃)下に置いた(24時間)。P4, P7, 5週齢時において灌流固定後の脳から薄切を作成し1)Cux1/Ctip2免疫組織染色による大脳皮質の層構造、2)NeuN陽性細胞数、3)ミエリン塩基性タンパク(Myelin basic protein; MBP)染色による形態学的観察および4週齢時において運動機能評価実験を実施した。 常温群では虚血側半球において、深層部位に皮質層状壊死が起こり、浅層が入り組んだ皮質形成の異常が観察された。深層のNeuN陽性細胞密度は減少したが(13%)、大脳皮質全体では変化はなかった。また大脳皮質におけるMBP陽性部位は健常側半球よりも27%減少した。低体温処置群では組織学的にも行動学的にもこれらの症状を改善した。
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Research Products
(7 results)