2013 Fiscal Year Annual Research Report
グリオーマに対するテモゾロミド耐性獲得の機序並びに化学療法剤増感法の検討
Project/Area Number |
23791617
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
安達 一英 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (10338056)
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Keywords | glioma / temodal / resistance |
Research Abstract |
ヒトグリオーマ細胞におけるTMZ耐性化に際しBRCA1変異の関与を明らかにする目的に、薬剤処理細胞および薬剤未処理細胞を用いて、BRCA1蛋白並びにその関連蛋白の発現変動を評価使用と試みた。しかし、BRCA1がU87MG細胞においてもTMZ耐性ヒトグリオーマ細胞においてもwestern blot法を用いた検討において抗体を複数種類用いて検討したが、全く発現を認めなかった。以上のことからBRCA1の変異がTMZ耐性に作用していないことが確認された。 今後の研究がBRCA1の変異に基づいた研究に基づいていたため、大幅な研究の修正が必要と考えられた。しかし再度検討を重ねた結果BRCA1のwesternに成功した。しかし、BRCA1の発現はU87MGにおいても耐性株においても優位な差は認めず、TMZ耐性獲得にBRCA1の関与は低いと考えられた そこで耐性株における細胞周期の関与をさらに検討することとした。細胞周期check point G1/Sの検討を行うため、P27Kip1に注目し検討した。U87MG において、P27Kip1の発現はTMZ未処理細胞においても、TMZ処理を行っても一定で変化を認めず、U87MGにおいてはG1/S check pointの関与は低いと考えられた。しかしTMZ耐性株においては、TMZ処理前において発現は弱く、TMZ投与後day1~3までは同様に低いが、day5~7においては発現が上昇している傾向が認められた。このP27kip1のday5~7において発現が上がっていることをS-G2期にかけてp27Kip1の蓄積がと考えるとG1/Sチェックポイントが働き、細胞周期をゆっくりまたは停止している可能性があると考えられた。
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