2012 Fiscal Year Research-status Report
ヒト脊髄障害における中枢神経代償メカニズムの包括的理解
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23791625
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
設楽 仁 群馬大学, 医学部, 助教 (20588652)
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Keywords | 機能的MRI / 大脳頚髄同時計測 / 機能的評価 |
Research Abstract |
全脳から頸髄レベルまでをfMRIの撮像範囲として自発運動課題における運動関連神経ネットワークを解明した。対象は健常被験者および頚椎症性脊髄症患者とし、3テスラMRIと頭頸部用コイルを使用して、大脳から第一胸椎レベルまでを撮像範囲とした。fMRI画像解析にはSPM8(UCL, London, UK)およびFSL (FMRIB, Oxford University, Oxford, UK)を使用した。自発運動課題は左右それぞれの母指・小指の対立自発運動課題とした。健常被験者では運動対側の一次運動野(M1)と第6-7頚椎高位の脊髄(SC)、運動同側の小脳(Cer) のそれぞれの領域間で有意な相関関係を認めた。M1とCer間の相関は強かったものの、SCとM1、SCとCer間の相関はやや弱かった。しかしながら、頚椎症性脊髄症患者では のそれぞれの領域間で有意な相関関係を認めず、症例によってデータのばらつきが大きかった。 頚髄症性脊髄症患者の術後の経時的な変化を検討した。術前と比較し、術後2週間ではM1、Cer、SCそれぞれの部位で活動は上昇していたものの、症例によってデータのばらつきが大きかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
頚髄症性脊髄症の術後経過で平成24年度に頚髄症患者のfMRI解析を行い、その結果を基にして健常被験者との比較をする予定であったが、年齢をマッチングさせた健常被験者数が足りないため、また術後の頚髄症患者数が少なかったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
頚椎症脊髄症の手術症例と年齢をマッチングさせた健常被験者および術後の頚髄症性脊髄症患者のデータを積極的に取得し、解析を行う。また、術前および術後の臨床所見との関わりについて詳細に検討して行く予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
被験者への謝金および学会への結果発表の経費として使用する。
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Research Products
(2 results)