2011 Fiscal Year Research-status Report
酸性環境下での発現細胞膜蛋白の解析と磁性体温熱療法による腫瘍標的治療の開発
Project/Area Number |
23791635
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
淺沼 邦洋 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20378285)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 磁性体 / 温熱療法 / 酸性 / リポソーム |
Research Abstract |
平成23年度は、悪性腫瘍の酸性化に着目し、し酸性環境での細胞膜発現蛋白を、腫瘍細胞のみならず正常細胞を含めてDNAarrayにて解析した。腫瘍組織には腫瘍細胞と正常細胞が混在しているため、酸性環境で腫瘍細胞、正常細胞の両者に特異的に発現している膜蛋白を同定し、治療標的分子とする。今後、この標的分子に対する特異的抗体をFe3O4粒子をリポソームで包埋したMagnetoliposomeに結合させ、血管内投与にて腫瘍に集積させ、体外より磁場照射をすることで、温熱療法による抗腫瘍効果を目指す。腫瘍細胞に標的分子が発現していることがリポソームの集積性を上げるが、腫瘍細胞は変異が多いため低発現化したり、もともと発現していない腫瘍細胞も存在する可能性がある。それに対し、正常細胞は細胞変異による発現の減少が少ないことが予想され、また腫瘍細胞よりも熱に強いということから、温熱療法に対しては正常細胞にも発現していることが重要であり、標的分子となりえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、通常環境下と酸性環境化での腫瘍細胞(骨肉腫細胞)と正常細胞(線維芽細胞)を採取し、DNAarrayにて解析中である。H23年度の予定では、DNA解析を終え、標的分子を決定し、抗体とMagnetoliposomeを結合させるまでが予定となっていたが、培養液の酸性の維持が不安定であり、また培養液によって微妙に異なるため、酸性条件の決定にかなりの時間と労力を要したため、当初の予定よりやや遅れている状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、推進方策は以下のとおりである。まず、DNA arrayの結果を解析し、標的分子の候補を選定する。選定した候補の組織での発現を、過去の腫瘍の病理組織標本を用いて組織学的に検討し、高発現の分子を標的分子とする。以後in vivoでの評価を行っていく。標的分枝に対する抗体をリポソームに結合させ、マウスに静脈注射し、リポソームの腫瘍集積性を検討する。集積が良好な分子を結合したMagnetoliposomeを作成し、静脈注射後に温熱療法を行い、抗腫瘍効果を判定する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
まず、標的分子の抗体、リポソーム及びリポソームへの抗体の結合を行う。この際、候補が数種あることが予想される。抗体結合リポソームをマウスに静注するが、静注量の作成が必要である。抗体結合リポソームの腫瘍や各種臓器の集積性の評価を行った後に、抗体をMagnetoliposomeに結合させ、腫瘍を生着させたマウスに静脈注射し、温熱療法を行う。静注量の抗体結合リポソーム、抗体結合Magnetoliposomeの作成のために、かなりの抗体量を要する。その他、臓器集積性や抗腫瘍効果班手のためのマウス、リポソーム、リポソームへの抗体結合に費用を要する。
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[Journal Article] Acridine orange inhibits pulmonary metastasis of mouse osteosarcoma.2011
Author(s)
Satonaka H, Kusuzaki K, Akeda K, Tsujii M, Iino T, Uemura T, Matsubara T, Nakamura T, Asanuma K, Matsumine A, Sudo A.
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Journal Title
Anticancer Res.
Volume: 31(12)
Pages: 4163-8
Peer Reviewed
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[Presentation] Analysis of tumor metastatic using low coagulation activity model in mice.2011
Author(s)
K. Asanuma, A. Matsumine, Y. Asanuma, N. Akita, T. Yoshikawa, K. Yoshida, T. Matsubara, T. Nakamura, T. Okamoto, T. Hayashi, A. Uchida, A. Sudo.
Organizer
Orthopaedic Research Society
Place of Presentation
California
Year and Date
January 13-16, 2011
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[Presentation] Acridine Orange Inhibits Pulmonary Metastasis and Invasion on Mouse Oseteosarcoma.2011
Author(s)
H. Satanaka, K. Akeda, K. Kusuzaki, M. Tujii, T. Iino, T. Uemura, T. Nakamura, T. Matsubara, K. Asanuma, A. Matsumine, A. Sudo.
Organizer
Orthopaedic Research Society
Place of Presentation
California
Year and Date
January 13-16, 2011
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