2012 Fiscal Year Annual Research Report
進行性骨化性線維異形成症性の病態解明および創薬に向けたアッセイ系の確立
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23791636
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池谷 真 京都大学, iPS細胞研究所, 准教授 (20442923)
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Keywords | 進行性骨化性線維異形成症 |
Research Abstract |
1.FOP-iPS 細胞から間葉系細胞を誘導する系の確立ーFOP-iPS細胞から骨細胞および軟骨細胞を含む細胞集団を誘導する方法を確立した。さらにはFOP-iPS細胞から間葉系幹細胞を誘導する実験系を確立することに成功した。 2.異所性骨化のin vitro アッセイ系の確立 1)骨化のアッセイ系として、骨性アルカリフォスファターゼの活性をalizarin red染色により検出し、そこから色素を抽出して数値化する方法を確立した。この方法では、FOP-iPS細胞の方が野生型iPS細胞よりもalizarin red染色陽性の石灰化結節の形成が亢進していることが分かった。またスループットを挙げるため、プレートのウェル数の多い物を試してみたが、24ウェルプレートフォーマットでiPS細胞の骨化を検出する条件は決定したが、48ウェル、96ウェルプレートフォーマットでは結果の安定性に問題があることが分かった。骨化関連遺伝子のプロモーター制御下に蛍光タンパク質を発現するようなクローンの作製を行ったが、蛍光強度がそれほど強くなく、また時期的にもalizarin red染色で検出される時期とほぼ同様であったため、こちらでの検出は一旦停止とした。 2)1)で確立したアッセイ系を評価するため、すでに知られているBMP阻害物質DorsomorphinやLDN193189を培地中に添加して骨化実験を行ったところ、予想通り骨化が抑制された。 3)フィージビリティテストとして、iPS 研が所有する低分子化合物ライブラリー(4881化合物)を用いたスクリーニングを試みたが、スループットが24ウェルフォーマットでかつalizarin red染色陽性の石灰化結節が検出できるようになるための誘導期間が14日と比較的長期間の培養を必要とし、このままでは摘要不可能と判断した。
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Research Products
(8 results)