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2012 Fiscal Year Research-status Report

マイクロRNAによる骨髄間葉系幹細胞の分化の運命付けに関する統合的研究

Research Project

Project/Area Number 23791657
Research InstitutionSaitama Medical University

Principal Investigator

水野 洋介  埼玉医科大学, 医学部, 助教 (30406532)

KeywordsマイクロRNA
Research Abstract

平成24年度は、前年度に得られたデータを中心に論文化を進めるべく、さらに必要なデータを収集する実験を進めた。具体的には、Osterixをノックダウンさせたサンプルで発現が顕著に上昇していたマイクロRNAであるmiR-Xについて、前年度に得られた以下のデータについて、再現性を確認するために複数回の実験を行った。すなわち、qPCRによるmiRNA発現上昇の確認、miRNAプロモーター領域のOsterixによる転写制御を調べるためのレポーターアッセイ、骨芽細胞分化度合いの定量のためのqPCRやAlkaline phosphatase染色などである。さらに、骨芽細胞分化度合いについては、Osteocalcinに加えて、Alkaline phosphatase, Osterixについても定量を行い、データをさらに補完すると共に、実験の正確性を検証した。また、骨芽細胞分化時におけるmiR-Xの発現変動を調べるために、骨芽細胞分化過程での経時的なサンプルを採取し、qPCR法によりmiR-Xの経時発現変動パターンを詳細に解析した。その結果、miR-Xは骨芽細胞分化時に緩やかな発現上昇が見られるが、非分化誘導サンプルでは更に劇的な上昇が見られ、分化誘導サンプルと非誘導サンプルの間でのmiR-X発現パターンの顕著な違いが観察された。また、miR-Xが標的とする候補遺伝子2つについて、miR-Xによる制御関係をレポーターアッセイを行って解析した。その他、新たにRunx2をRNA干渉法でノックダウンさせ、その影響を受けて発現変動するmiRNAを発現アレイを用いて解析し、発現が変動する複数のmiRNAを同定した。それ以外のC/EBPbやSmad1についても順次miRNA発現アレイ解析を実施するべく、研究室内にてすでに所有していたsiRNAを用いて、ノックダウン効率の検討などの実験を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

miR-Xが骨芽細胞分化キー転写因子であるOsterixによって転写制御を受けることや、miR-Xが骨芽細胞分化を抑制するマイクロRNAであることを骨子とする論文を作成するための主なデータを平成24年度までに概ね取得することができた。また、miR-Xが具体的にどの遺伝子を制御することで、骨芽細胞の抑制を行っているかについて、複数回のレポーターアッセイを実施して解析を行い、制御関係を一部示唆するデータが得られた。ただし、このデータについては、論文のデータとして示すために、さらに十分な結果を取得する必要がある。今年度はこれに関して急ぎデータを取得し、実際の論文提出を行いたい。

Strategy for Future Research Activity

miR-XとOsterixの関係性については、ほとんどのデータを取り終えた。今後は、miR-Xが標的対象とする遺伝子についての制御関係の検証実験を引き続き進め、論文化に必要なデータを取り揃えて投稿に持って行きたいと考えている。またC/EBPβやSmad1を始めとする、他の転写因子について、siRNAノックダウン効率の検討を順次進めており、高効率でノックダウンが行える転写因子から順次実験を進めてアレイデータを取得し、当該転写因子によって発現制御を受けるマイクロRNAを同定してその検証実験を進め、miR-Xに続くマイクロRNAとして論文化を目指して行きたい。さらに、脂肪・骨芽細胞分化初期のマイクロRNA発現プロファイルを取得し、分化の初期に機能するマイクロRNAについても同様に論文化を目指して実験を進めて行きたいと考えている。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

まず、miR-XとOsterixとの制御関係と骨芽細胞分化への影響に関する知見について、論文化するのに必要な付加的データを得るのに必要な実験のために使用する。また、他の転写因子が制御するマイクロRNAを探索するためのmiRNA発現アレイを平成24年度に購入したが、このアレイによるデータを更に補完するための発現アレイや、分化初期の発現変動を解析するための発現アレイを新たに平成25年度に購入する必要があると考えている。またこれらのマイクロRNAについてのqPCR定量、分化に与える影響、転写因子から受ける発現制御の検証等を行うために必要な試薬を順次購入して実験を進め、論文化を行っていきたい。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] 間葉系幹細胞分化のマスターレギュレーター転写因子による、マイクロRNAを介した細胞分化制御

    • Author(s)
      水野 洋介、仲地 豊、徳澤 佳美、八塚 由紀子、岡崎 康司
    • Organizer
      第14回 日本RNA学会年会
    • Place of Presentation
      東北大学百周年記念会館川内萩ホール(宮城県仙台市)
  • [Presentation] Regulation of differentiation via microRNAs controlled by master regulator transcription factors during adipocyte/osteoblast differentiation

    • Author(s)
      Yosuke Mizuno, Yutaka Nakachi, Yoshimi Tokuzawa, Yukiko Yatsuka, Yasushi Okazaki
    • Organizer
      生命医薬情報学連合大会
    • Place of Presentation
      タワーホール船堀(東京都江戸川区)
  • [Presentation] 間葉系幹細胞分化のマスターレギュレーター転写因子による、マイクロRNAを介した細胞分化制御

    • Author(s)
      水野 洋介, 仲地 豊, 徳澤 佳美, 兼先-八塚 由紀子, 岡崎 康司
    • Organizer
      第35回日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      福岡国際会議場・マリンメッセ福岡(福岡県福岡市)
  • [Presentation] Regulation of Adipocyte/Osteoblast Differentiation by microRNAs That Are Controlled by Master Regulatory Transcription Factors

    • Author(s)
      Yosuke Mizuno, Yutaka Nakachi, Yoshimi Tokuzawa, Yukiko Kanesaki-Yatsuka, Yasushi Okazaki
    • Organizer
      Keystone Symposia 2013, RNA Silencing
    • Place of Presentation
      Whistler Conference Centre (Whistler, British Columbia, Canada)

URL: 

Published: 2014-07-24  

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