2011 Fiscal Year Research-status Report
抗CCP抗体陰性の関節リウマチ患者における特異的自己抗体の網羅的探索
Project/Area Number |
23791669
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
岩本 卓士 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (10348675)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 自己抗体 / 抗CCP抗体 / プロテインマイクロアレイ |
Research Abstract |
本年度は1次スクリーニングとしてプロテインマイクロアレイにより抗CCP抗体陽性RA患者,抗CCP抗体陰性RA患者,および健常者各5例の血清中に存在する自己抗体を網羅的に探索し,抗CCP抗体陰性RA患者に特異的に存在すると考えられる自己抗体の候補を抽出することを目的として研究を開始した.まず東京女子医科大学病院に通院中の患者より,RAの診断が確定している抗CCP抗体陽性RA患者,抗CCP抗体陰性RA患者,健常者の血液を収集し,血液は遠心分離後に血清を凍結保存した.1次スクリーニングとして複数の遺伝子ファミリーに由来する約 9000種のヒトタンパク質を高密度に配置したプロテインマイクロアレイであるProtoArray® Human Protein Microarray v5.0を用いて,血清中に存在する自己抗体の網羅的探索を行った.抗CCP抗体陰性RA患者と健常者間での比較検討が最も重要と考え,抗CCP抗体陰性RA患者7例,および健常者7例の計14例にて解析を行った.プロテインマイクロアレイはライフテクノロジーズジャパン社のプロトアレイ受託サービス 免疫応答バイオマーカープロファイリングにての委託解析とした.これにより抗CCP抗体陰性RA患者に高発現している自己抗体が抽出され,過去の報告にはないものであった.さらに本結果を確証するために,血清サンプルの追加収集,大規模サンプルでの2次スクリーニングの準備段階である.本年度の研究は実施計画通りに進行したと考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載通りに1次スクリーニングが完了し,第2段階へ進行可能な結果を得ることができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
1次スクリーニングにて得られた候補自己抗体の特異性を検証するため,第2段階としてより大規模なサンプルにて得られた候補自己抗体をELISAで検証し,早期診断に応用しうる自己抗体を同定する.さらに得られた自己抗体およびその抗原の機能を解析し,RAの病態形成との関与を検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
大規模サンプルでの自己抗体の存在を測定するためのELISAキット,データ解析用のPCワークステーション,研究結果報告のための出張旅費に研究費を使用する予定である.
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