2011 Fiscal Year Research-status Report
ヒトセルトリ細胞株の樹立と抗癌剤がおよぼす造精機能障害の分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
23791757
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山口 耕平 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50457107)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
|
Keywords | hTERT / セルトリ細胞 |
Research Abstract |
本研究の第一の目的は、これまで樹立が困難であった、完全な機能を有するヒトセルトリ細胞株を樹立することである。研究計画に従い、まずhTERT cDNA全長をPci-neo-hTERTから抽出し、それをpLNXC2-neo レトロウィルスベクターにクローンした。続いてクローン化したレトロウィルスをパッケージ細胞(RetroPack PT 67)にトランスフェクションし、トランスフェクションされたウィルス産生細胞をG418(300μg/ml)を用いて選別した。ウィルス産生細胞株から産生される、レトロウィルスを含んだ上清を24時間後に回収してフィルタリング(0.45 μm フィルター)し、ディープフリーザー(-80度)にて保存した。次に20日齢SDラット精巣より、既に確立されている方法でセルトリ細胞を分離し、無血清培養液で培養して、コントロール群とhTERTトランスフェクション群に分離し、コントロール群は後に樹立予定のセルトリ細胞株との機能比較に用いるためディープフリーザーに凍結保存した。一方トランスフェクション群はpolybrene(4μg/ml)を添加したウィルス上清を加え24時間培養した後、ウィルス上清を除き、24時間後にG418(300μg/ml)を用いて、3週間かけてトランスフェクションされたセルトリ細胞を選別した。しかし選別後のセルトリ細胞を培養し増殖を試みたが、増殖不良であり、その後の機能解析のために十分な量のトランスフェクションセルトリ細胞を採取できなかった。何度か同様の実験を試みているが結果は不良であり、今後はセルトリ細胞の培養効率を高めるため、培養液にFSH製剤を加えるなどの工夫を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
hTERTトランスフェクションセルトリ細胞の細胞増殖が不十分で、何度か同様の実験を繰り返したため。
|
Strategy for Future Research Activity |
hTERTトランスフェクションセルトリ細胞の増殖高率を上げるため、培養液中にFSH等を添加する。hTERTトランスフェクション高率を上げるため、ベクターの変更等も考慮する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
直接経費としてラット、各種薬品や実験物品の購入費に\700000、他施設見学や学会報告費用等に\200000程度を予定している。
|
Research Products
(1 results)