2011 Fiscal Year Research-status Report
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23791758
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
荒木 元朗 岡山大学, 大学病院, 助教 (90467746)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 腎虚血再潅流障害 / MMP / ドキシサイクリン / MMP阻害薬 |
Research Abstract |
12-14週の雄性C57BL/6マウスを麻酔下に開腹し、腎動静脈を一括クランプする。電灯・heatpadを用いてマウスの腹腔内温度を32℃に保ち、35分後に腎動静脈を開放(unclamp)した。腎機能の評価は24時間ごとに血清クレアチニンを測定した。腎組織が必要な場合その時点でマウスをsacrificeし、標本を保存した。マウスの飲み水にドキシサイクリン200mg/kg/dayの投与量を12時間おきに経口投与する。これによりMMPがdose dependentに阻害されていることはザイモグラフィーにて確認した。ドキシサインクリン投与群とコントロール群の虚血再還流後の腎障害の違いを24時間ごとに血清クレアチニン測定することによって比較検討した。2群に差があり、ドキシサイクリン投与群で腎障害が少ないことを確認した。腎臓のパラフィン切片をHE染色し、ドキシサインクリン投与群とコントロール群の腎の組織障害の違いを判定した。特に腎虚血再還流障害の中心となる近位尿細管に注目した。障害の程度に関して2群に差があり、ドキシサイクリン投与群で腎障害が少ないことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
腎尿細管細胞アポトーシスを比較するため、TUNEL染色を行う予定であった。具体的には光学顕微鏡下(x400)でランダムに選んだ10視野内のアポトーシスに陥った細胞数をカウントしドキシサインクリン投与群とコントロール群の比較をする予定であったがこちらは未行である。それ以外の実験は予定通り施行されている。
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Strategy for Future Research Activity |
我々は予備実験のザイモグラフィーを行い、腎虚血再還流モデルにおいてドキシサイクリンの抑制効果がMMP9に強くみられることを確認した。これに基づきMMP9ノックアウトマウス(C57BL/6 background)をすでに当研究室で購入し、bleeding中である。このマウスを用いて腎虚血再還流傷害の抑制効果を検討する。さらにドキシサイクリンによるMMP9以外の抑制により腎虚血再還流傷害の抑制効果を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
引き続き腎の組織障害検討のためHE染色、腎臓の好中球浸潤度の検討のための免疫染色、MMP活性測定のためのザイモグラフィー、血清クレアチニン測定などのために研究費を用いる予定である。
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