2012 Fiscal Year Annual Research Report
加齢に伴うTNF-α発現量の増加と外尿道括約筋におけるアポトーシスとの関連性
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23791763
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
住野 泰弘 大分大学, 医学部, 講師 (30325716)
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Keywords | 外尿道括約筋 / 分娩 / サイトカイン / 腹圧性尿失禁 / TNF-α / 細胞外マトリクス |
Research Abstract |
尿禁制の加齢変化と炎症性サイトカインの関係 ラットの尿道の加齢変化にTNF-αなどの炎症性サイトカイン及び細胞外マトリクスが関与しているか研究を行った。(方法)繁殖リタイアラットを経産ラットとして2群にわけ(6カ月、14か月)、未産ラット(2カ月)をコントロールとして以下の実験を行った。 1) 機能解析:失禁圧、尿道基線圧、膀胱圧上昇時の尿道反応、2) 分子生物学的解析:real-time RT PCRによる尿道組織における各種炎症性サイトカイン及び細胞外マトリクスのmRNAの発現(結果)1) 機能解析:失禁圧、尿道基線圧は14カ月群において有意に他群と比較して低下していた。膀胱内圧上昇時の尿道反応は他群と比較して低下する傾向にあったが有意差は認めなかった。 2) 分子生物学的解析:炎症性サイトカインである TNF-α,IL-1b,IL-6,cox-2のmRNAの発現は6カ月群において2カ月群と比較して上昇が認められたが14カ月群では低下しており2カ月群とは有意差は認められなかった。一方、細胞外マトリクスの代謝産物であるCol1a-1, Col3a-1, LOXのmRNAの発現は6カ月群において2カ月群と比較して上昇する傾向が認められ、14カ月群においてこれらのmRNAの発現は他群と比較して有意な低下が認められた。 (本年度研究のまとめ)加齢に伴い経産ラットの尿禁制の低下が認められ、尿道の閉鎖機能不全によるものが原因として考えられた。尿道組織におけるTNF-αを始めとする炎症サイトカインの加齢に伴う発現の亢進は認められなかった。一方で尿道組織における細胞外マトリクス関連物質の発現は加齢に伴い低下していた。経産婦の加齢に伴う尿道の細胞外マトリクスのリモデリングの低下は尿道支持機構の減弱を来たし、腹圧性尿失禁の病因の一つになる可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)