2011 Fiscal Year Research-status Report
生殖細胞特異的に発現するエストロゲン受容体beta標的遺伝子Bnc1の機能解析
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23791803
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井原 基公 東北大学, 大学病院, 助教 (50403506)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 卵成熟 / SUMO化 / Bnc1 / エストロゲン受容体beta |
Research Abstract |
申請者らは生殖細胞とkeratinocyte特異的に高発現するBasonuclin1(Bnc1)の遺伝子発現が、エストロゲン受容体beta(ER)によって制御されることを見いだした。本研究は平成23年度から25年度の期間で卵母細胞におけるBnc1の生理的意義について、分子レベル・遺伝子レベルで解析し、不妊におけるER依存的なBnc1の役割について明らかにするとともに、加齢と共に遺伝子・染色体異常の頻度が高くなる加齢卵においても、卵母細胞一つずつの遺伝子発現様式について解析し、Bnc1とともに加齢(卵胞期エストロゲン低下)の影響を受ける遺伝子を同定し、エストロゲン依存的な不妊原因機序の一端を明らかにすることであった。特に平成23年度は翻訳後修飾SUMO化(Small Ubiquitin-related Modifier)の機能とその生理的意義に着目して、SUMO化によるBnc1の細胞機能制御の解析を主に行う予定であった。平成23年度は震災の深刻な影響を直接受けており、報告できる研究結果を示すだけの十分なデータがない。水道管の工事も未だ終わっておらず、設備備品の損傷・損壊も含め、研究室自体の整備問題および実質的な共同研究者の転勤もあり、研究計画の大幅な遅れが生じている。最近他研究室の協力もあり、設備備品の購入や譲渡などで実験環境を整えることができたので、研究成果はこれから巻き返して出していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
震災の深刻な影響を直接受けており、水道管の工事も未だ終わっていない。設備備品の損傷・損壊も含め、研究室自体の整備問題と実質的な共同研究者の転勤もあり、研究計画の大幅な遅れが生じている。最近他研究室の協力で実験環境を整えることができたので、研究成果はこれから巻き返して出していく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
他研究室の好意もあり、研究を遂行するために必要な研究場所、実験器具、試薬などはほぼ整ったので、遅れてはいるが研究計画どおりに遂行していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、震災により損壊した備品の購入も予定していると同時に、23年度に計画していたSUMO化によるBnc1機能制御の解析と細胞内局在制御の解析を次年度にも延期することによって生じたものであり、平成24年度請求額とあわせて使用する予定である。
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