2011 Fiscal Year Research-status Report
妊娠高血圧症候群とオートファジー―新視点から絨毛外栄養膜細胞浸潤不全を解明する
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23791817
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
中島 彰俊 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (00436792)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 国際情報交流 |
Research Abstract |
可溶型エンドリン(sEndoglin)は抗血管新生作用をもつことが知られているが、sEndoglin存在下の共培養によりEVTセルライン2種類においてオートファジーが抑制されることが分かった。さらに、低酸素刺激によって活性化するEVT浸潤が、sEndoglin下には抑制されることが分かった。また、その結果、EVTの胎盤形成に必須の機能である浸潤能および血管内皮置換能に障害を及ぼすことが分かり、sEndoglinによるオートファジー抑制が胎盤形成不全の一因になりうることを明らかにした。また、p62はオートファジー欠損株において蓄積を示すが、PIHにおけるEVT細胞においてp62の蓄積を認めることを初めて明らかとした(一方、正常妊娠ではp62蓄積が有意に抑制される)。このことから、sEndoglinによるEVTのオートファジー抑制は、胎盤形成不全の一因になることが示され、現在PIH病態解明に向けて研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究成果を英文誌に投稿・現在Reviseの状態であり、今後論文の発表を英文誌にて行えることが予定できるため。おおむね順調に進行していると考えられる。また、この論文を基にした別論文も投稿準備に入っており、経過は順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitro病態モデルからin vivoへ:筆者らは、これまで流産検体において浸潤表層の細胞と比較し、深層まで浸潤したEVT細胞にAtP(LC3の発現を用いて)発生が観察される結果を免疫組織学的に確認している。この実験系およびセルラインの検討から、p62をオートファジー抑制の指標できることを、胎盤EVT災防にて実証している。そこで、妊娠中期あるいは後期の妊娠高血圧症候群、IUGR,常位胎盤早期剥離などの胎盤床において、AtPがEVT細胞に生じているかを検討中し、病態とオートファジーの活性化に関し、それらの関連性を検討する予定である。さらに、PIHの重症度とオートファジー活性化の相関などの検討も行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
これまでのcell line中心の実験から、臨床検体を用いたオートファジーの活性化をLC3, p62, Atg発現解析を行うことで検討する予定である。オートファジーの活性化あるいは抑制状態と病態を比較した検討はほとんどなく、それらの解明に使用していく予定である。、
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