2013 Fiscal Year Research-status Report
カテゴリー知覚を用いた正常~軽度難聴高齢者の聴覚時間分解能の検討
Project/Area Number |
23791883
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
相澤 直孝 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60464012)
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Keywords | 聴覚時間分解能 / カテゴリー知覚 / Gap検知 |
Research Abstract |
臨床の場で、正常~軽度感音難聴のみにもかかわらず語音聴取不良を訴える高齢者にしばしば遭遇する。このような場合は聴覚の周波数分解能が低下しているのみでなく、時間分解能の低下が原因である可能性が考えられている。聴覚時間分解能が語音聴取にどのような影響を与えているか様々な研究が行われているが、いまだその影響は明らかとなっていない。音声言語認知におけるカテゴリー知覚は、聴覚時間分解能を検討する一つの指標である。カテゴリー知覚を用いた聴覚時間分解能を測定するため、白色雑音を用いたGap検知閾の測定法を開発した。 2012年度までにデジタルサウンドプロセッサを作動するソフトウェアを開発し、さらにヘッドフォンやアンプなど実験環境の整備を行った。その後は20~30歳代の正常聴力者を被験者とし、Gap検知閾を測定した。Gap検知閾の中央値は25msであり、/ba/-/pa/音を用いたカテゴリー知覚とほぼ同一の結果であった。本研究は2013年度の日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会にて口演した。 2013年度より50~60歳代を対象にGap検知閾の測定を行っている。実験は、筆者の勤務している病院外で行うことが多いため、移動に簡便な聴覚実験機器の開発も併せて行っている。 研究期間を2014年度まで延長し、実験機器の開発と高齢者での聴覚時間分解能の測定を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高齢者の聴覚実験に際し、被験者を筆者の勤務する施設外に求めたため被験者数が当初の計画より少数である。 また、移動しやすい実験機器の開発を行う必要がでてきたため計画よりも達成度が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
移動可能な実験機器の開発に関しては、医療器具製作会社と連携し開発をすすめている。 また、研究期間を延長して高齢者での聴覚研究をすすめている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
移動可能な聴覚時間分解能の測定機器を開発中であり、機器の更新を検討しているため未使用額が発生した。 聴覚時間分解能の測定機器の開発に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)