2013 Fiscal Year Annual Research Report
メニエール病(内リンパ水腫)の質量分析イメージングを用いた解析
Project/Area Number |
23791890
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
杉山 健一 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (50402334)
|
Keywords | 内耳 / 蝸牛 / 脂質 |
Research Abstract |
質量顕微鏡法は異なる脂肪酸組成を持つPCの分布を明らかにできる唯一の手法である。 3週齢オスのDBA2Jマウスの内耳の解析をおこなった。蝸牛と同時に前庭も摘出し前庭の質量顕微鏡を用いた解析を試みた。質量顕微鏡を用いた解析では、凍結切片が適しており、解析可能な切片を作成できるか検討し、耳石器や膨大部稜などを確認した。PC(16:0/18:1)は耳石器にたる神経線維や、膨大部稜の感覚上皮に至る神経線維、PC(16:0/20:4)は耳石器の感覚上皮や膨大部稜の感覚上皮に局在傾向を示した。この結果は、第113回日本耳鼻咽喉科学会総会やThe 36th Annual mid-winter research meeting of the association for research of otolaryngologyで発表した。 メニエール病の病態を解明するためによく使用される内リンパ水腫モデル作成の手技を、先進的な研究をしている東京大学耳鼻科にて教えて頂き、一年の研究期間延長を行ったが、残念ながら実際に作成には至ることができなかった。今回の研究期間ではモデル動物の作成と解析をすることができず、今後の課題となった。 また、耳鼻科学の臨床的研究も行い報告した。小児真珠腫の検討、真珠腫とハナススリの関係、主に耳下腺に発生したリンパ腫などについて、他国の内耳研究の最先端を学ぶ目的も兼ね、国際学会で発表した。引き続き論文を作成し発表した。その際に論文の英文校正や旅費として科研費を使用した。
|