2011 Fiscal Year Annual Research Report
多チャンネル近赤外線分光測定装置を用いた小児人工内耳症例の予後予測方法の確立
Project/Area Number |
23791901
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
大崎 康宏 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (30437321)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
|
Keywords | 人工内耳 / NIRS / 脳科学 / 小児難聴 |
Research Abstract |
1.NIRS検査系の作成 普段、香川大学医学部附属病院内に設置されているNIRS装置では成人のNIRS検査を行っているため、小児患者にも対応できる測定系を作成した。市販の3cm間隔のプローブ台を使用し、小児の頭部曲率に併せたプローブ台の固定方法を検討した。また、より低年齢の小児に対応するため、2cm間隔のプローブ台も自作した。プローブ装着は縦方向3行・横方向3列の3x3マトリクスとし、合計12箇所(12チャンネル)の脳血流変化を測定、プローブ装着部位は脳波の10-20法を元に決定することとした。なお、当院では成人・小児へのNIRS装置の使用について倫理委員会からの承認を得ている。 続いて、検査室内のスピーカーや人工内耳を介して提示する音声(純音の断続音、会話音声、環境音)、および液晶モニターを使用して視覚提示するビデオ映像および静止画を作成した。NIRS検査では音刺激あり・なしを反復するため、音提示の場合は20秒間音提示したあと20秒間無音となり、視覚提示の場合は20秒間映像が動いた後20秒間静止画となる刺激系とした。 2.NIRS検査の実施・習熟 実際に小児での検査を始める前に、成人健常者に対してNIRS検査を行った。音刺激を用いて側頭部の聴覚野に対する測定を行い、MATLAB等を用いた解析ソフトでのデータ解析を行った。当院で通常施行している成人のNIRS検査では前頭部を測定しているのに対して、側頭部(聴覚野)や後頭部(視覚野)を測定する際には毛髪などの影響を受けやすく、本研究時に必要な測定上のノウハウを蓄積した。
|