2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23791938
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
飯塚 崇 順天堂大学, 医学部, 助教 (40372932)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 難聴モデルマウス / 遺伝子導入 / ウイルスベクター / 遺伝子治療 / 遺伝性難聴 |
Research Abstract |
わが国でも数十万人いると推測されている高度感音難聴に対する治療は耳鼻咽喉科領域では最も重要なテーマであるが実際の治療はきわめて困難である。人の内耳を直接生検することや侵襲的な生理学的検査は困難であり、有用な動物モデルを用いての検討は発症機序の解明や根本的治療の確立に極めて重要である。 現在、動物モデルは主にマウスが用いられているが、小動物であるため内耳への薬物投与は困難とされてきた。我々はマウス内耳に侵襲を最低限に抑えて投与できる方法の開発に取り組んできた。また、我々が検討した結果、遺伝性難聴モデルマウスでは出生直後は蝸牛コルチ器の変性は軽度であり、成長に伴い変性が進んでいく。したがって、変性が軽度のうちの治療が効果的である。我々は過去の報告にはない生後24時間以内のマウス蝸牛への遺伝子導入をアデノ随伴ベクターを用いて低侵襲に注入できる外リンパ腔への投与で内リンパ腔への遺伝子発現を認め、これを紙上と学会にて報告した。我々のこの投与法では十分にしかも聴力を下げることなく低侵襲で内リンパ腔へ導入効率を高く投与できる。これは様々な内耳疾患モデルマウスに応用でき、将来のヒトの内耳への薬物投与・遺伝子導入に貢献するものである。 現在遺伝子欠損マウスにその遺伝子を組み込んだアデノ随伴ウイルスベクターを導入しその検討を行っている。成体の遺伝性難聴モデルマウスに欠失遺伝子を導入し、遺伝子の発現に成功したが、支持細胞への発現は認めず、聴力の改善は認めなかった。出生直後のマウスに投与したところ、支持細胞への発現を認め、聴力の改善を認めた。今後、これらの難聴が改善したマウスの解析を行い、形態変化など詳細に検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
出生直後のマウスに投与したところ、支持細胞への発現を認め、聴力の改善を認めたところまで達成しており、後はそれの確認、解析を行うため。
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Strategy for Future Research Activity |
ウイルスベクターを投与し、聴力改善を認めたマウス蝸牛の形態変化、生理検査等を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウス蝸牛の形態評価のため、電子顕微鏡の使用や免疫染色などを行うため試薬、器具を購入予定。
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Research Products
(1 results)