2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ粒子化した神経栄養因子を用いた顔面神経再生の研究
Project/Area Number |
23791950
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
三橋 亮太 久留米大学, 医学部, 助教 (50461439)
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Keywords | 顔面神経再生 / ナノ粒子 / 神経栄養因子 |
Research Abstract |
当研究の目的は顔面神経の再生を促進する方法を確立することである。このために均一な麻痺モデルを作成する必要がある。モルモットを用いて、顔面神経の局所解剖の確認及び麻痺モデルの作成方法について手術手技を確立した。また、研究において最も重要なことは強力な神経栄養因子を選択しこれをナノ粒子化し神経内に高効率に導入することである。最近の研究でGDNFは非常に強力な神経栄養因子とされているためこれを使用することとした。これまでには顔面神経麻痺モデルに対して無治療群と神経栄養因子投与群とに分け、手術を行った後、顔面神経の麻痺症状に関する評価を行った。術後3週と6週目に組織採取を行い組織学的評価を行った。 神経栄養因子のナノ粒子化にはコマーシャルベースの物質を利用する方法と、新しい物質により我々が必要としている性質を持つナノ粒子を作成する方法がある。コマーシャルベースのものは入手は比較的容易であるかもしれないがその粒子のサイズや安定性が当研究に適しているとは限らない。そこで本研究には京都大学工学部で作成しているナノジェルを使用することとした。麻痺モデルへの治療薬投与の機会は麻痺作成の手術時のみしかない。ナノジェルの利用により非常に高価な神経栄養因子をモルモットの体内で不活化することなく再生に必要と思われる十分な期間徐放することが可能である。粒子のサイズの調整も可能であり導入効率を上げることも可能であると思われる。
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