2012 Fiscal Year Annual Research Report
顔面神経麻痺に対する臨床応用が可能な遺伝子治療の開発
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23791951
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
栗田 昭宏 慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (50327623)
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Keywords | 遺伝子導入 / レーザー / 衝撃 / 顔面神経 / 内耳 |
Research Abstract |
安全性の高いレーザーを用いた遺伝子導入法およびレーザーを用いた衝撃を用いた新しい内耳障害モデルの作製について検討した。“レーザー誘起応力波”といいレーザー照射による衝撃波を用いた導入法で、プラスミド遺伝子導入するラットの顔面神経麻痺モデルに対してレーザー誘起応力波を用いた遺伝子導入を行った。治療効果や安全性を確認し、今後の臨床応用への可能性につき検証する。レーザー誘起応力波:Laser induced Stress Wavesの装置は確立しており、防衛医科大学校の“情報システム研究部門”佐藤俊一准教授に提供して頂く。LISWは物理刺激によるため、レーザーのパラメーターで導入効率が変わってくる。ラットの顔面筋へのレポーター遺伝子(Lac-Z)の導入は確認し、更に至適な条件(レーザーの強度、照射の範囲、傷害の有無等)を検討する。至適なレーザー条件での導入効率を検討した。また、爆風による内耳障害メカニズム解明には、動物実験モデルの作成が必要ですが、これまで爆風に関する研究は実際に爆薬又は類似したものを使用することが多く、実験室レベルでの動物実験は極めて困難でした。最近、我々は高強度のレーザー光を利用して発生する衝撃波の一種であるレーザー誘起衝撃波を用いて、頭部・肺の爆風傷動物モデルの作成を報告し、爆傷に関する研究を発表してきた。今回我々はラットの側頭骨にレーザー誘起衝撃波を照射し、聴性脳幹反応・Auditory brainstem response (ABR) と 歪成分耳音響放射・Distortion product otoacoustic emission (DPOAE) を用いて聴覚障害を解析し有毛細胞数を組織学的に検討することで、爆傷による顔面神経を含む側頭骨障害動物モデルの作成が可能かどうかを検証した。
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Research Products
(3 results)