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2011 Fiscal Year Research-status Report

加齢黄斑変性におけるAngptl2の関与

Research Project

Project/Area Number 23792003
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

平沢 学  慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (80365345)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywordsアンギオポイエチン様タンパク
Research Abstract

正常マウスおよびレーザー誘導CNVモデルにおける、網膜内のANGPTL2の局在を、免疫組織化学の手法を用いて検討した。眼組織におけるANGPTL2は主に網膜色素上皮細胞およびミュラー細胞に発現していた。また、眼組織神経を、網膜および網膜色素上皮・脈絡膜の二つに分けて、それぞれについてリアルタイムPCRの手技にてを解析を行った。その結果、正常状態においては、網膜色素上皮・脈絡膜において、ANGPTL2のより高い発現が認められた。以上より、眼組織においては主に網膜色素上皮および脈絡膜組織からのANGPTL2が主であることを確認し、それらが病態に関与しているCNVモデルでの検討にふさわしいものと考えられた。次に、マウスの眼底にレーザー照射を行い、脈絡膜より新生血管を誘導する、レーザー誘導CNVモデルにおいて免疫組織化学を行ったところ、レーザーCNV病変部に、より強い染色を認めていた。このことから、CNV形成初期からANGPTL2が関与していることが示唆された。また、CNV形成に関わる構成成分として、網膜色素上皮・血管内皮細胞・マクロファージ、それぞれの培養細胞を用いた実験系を立ち上げることに成功した。これら3種類の培養細胞に、炎症・血管新生に関与する代表的なサイトカインによる刺激実験を行った。その結果、TNF-α刺激によるANGPTL2のmRNA発現低下、及びELISA法によるタンパクレベルの低下をはじめて確認した(ARVO 2012発表予定)。今後、当初の予定通りに、ANGPTL2ノックアウトマウスを用いて、CNV容積の変化および、CNV形成に関与する代表的な因子の変動につき解析予定である。予備実験にて、CNV病態形成に深く関与する血管新生・マクロファージ・炎症マーカーのプライマー作成とその条件検討にすでに成功しており、準備が整い次第実験計画を遂行する段階となっている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成23年の実験目標である、網膜組織に対するANGPTL2の免疫組織化学、及びリアルタイムPCR,ELISAの実験手法に習熟し、評価系を確立した。また、レーザー誘導マウスCNVモデルについても習得し、高い再現性を得る事に成功している。これらはANGPTL2ノックアウトマウス解析の際に不可欠である。また、レーザー誘導マウスCNVモデルの際に、マクロファージ・血管新生・炎症それぞれについて、照射後3日目を評価するのが一般的であるが、それぞれについて評価する際に適したマーカーを、所属するラボにて確認しており、適切な評価が得られる実験系を確立することに成功している。

Strategy for Future Research Activity

レーザー誘導マウスCNVモデルにおける、野生型およびANGPTL2ノックアウトマウスでの表現型の相違について検討し、CNV形成の際に動く分子の発現の変化について検討していく。また、ANGPTL2の主な発現組織である網膜色素上皮およびマクロファージに着目し、それらにおけるANGPTL2の発現を抑制した際にどのような表現型の変化を表すか解析することで、CNV病態形成におけるANGPTL2の意義についてより深く追求していく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究費は主にレーザー誘導マウスCNVモデルに用いるマウスの飼育、および実験に用いる試薬に用いられる予定である。また、実験によって得られた結果を英文論文に報告する際の出版費用、学会での最新知見の収集および成果発表の際の経費として一部を利用する計画である。

URL: 

Published: 2013-07-10  

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