2012 Fiscal Year Research-status Report
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23792021
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
栗本 拓治 大阪医科大学, 医学部, 助教 (50388815)
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Keywords | 視神経再生 |
Research Abstract |
zymosan投与後12,24,36時間後に硝子体細胞を採取し、FACS、percoll gradient法を用いて好中球を分離した。分離した好中球におけるOcmのmRNA発現レベルをreal-time PCR法を用いて検討したところ明らかに上昇していた。その発現変化は、マクロファージにおけるOcmの発現レベルと同程度であった。さらに、好中球の視神経再生効果の関与について、好中球の中和抗体であるLy6G抗体を視神経挫滅直前に投与すると視神経再生効果は有意に抑制されたが、網膜神経節細胞のzymosanによる神経保護効果は抑制されなかった。また、毛様体神経栄養因子、IL-6、LIFの網膜内発現を免疫組織染色にて検討したところ、Ly6G中和抗体にて発現レベルには有意な変化は見られなかった。これまでの結果からzymosanによる眼炎症後の視神経再生効果は、活性化されたマクロファージだけではなく好中球が産生するOcmが深く関連していることが明らかとなった。このOcmの発現変化と網膜神経節細胞の神経保護効果とは関連がなかった。本研究結果は、炎症性細胞の好中球が軸索再生に重要な細胞であることを明らかに示している。今後、マクロファージ、好中球との視神経再生時における関連性や分子機構を明らかにする必要がある。また、視神経再生時における、各炎症細胞における細胞タイプ(マクロファージ:M1,M2、好中球:N1,N2)を明らかにし軸索再生に特異的なタイプを同定する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FACSを用いたマクロファージ、好中球の解析については遅延が生じており期間の延長を行ったが、それ以外は概ね遂行できており、本研究は、Neuroscience meeting 2012、J Neuroscienceに投稿査読中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、遅延が生じた部分である視神経再生に関連するマクロファージ、好中球の細胞タイプをFlow cytometryを用いて、解析を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
細胞培養、Flow cytometry、生化学試薬に費やす予定である。
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