2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23792026
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
森井 真也子 秋田大学, 医学部, 助教 (10375280)
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Keywords | 胆汁酸 / lamprey / CYP7A1 / CYP27A1 |
Research Abstract |
ヤツメウナギはもっとも古い形質を残した脊椎動物であり、変態期に胆管を消失することから胆道閉鎖症のモデルとされている。幼生期に肝細胞は毛細胆管を形成し、胆汁酸を合成・排泄している。しかし、成体では肝細胞間の間隙は失われ毛細胆管は完全に消失する。胆汁酸はその細胞毒性から適切に排泄されない場肝細胞を引き起こすが、ヤツメウナギにおいては胆管消失後にも肝細胞に異常は変化は見られない。成体における胆汁酸生合成・排泄機構を解明することによって胆汁酸合成の新たなalternative pathwayを見出し、ヒト胆汁鬱滞性疾患の治療法開発に役立てることを目的とした。 ヒトにおける2つの主要な胆汁酸合成pathwayの第一の反応に重要な2つのP450である、CYP7A1およびCYP27A1に相同な遺伝子をクローニングした。臓器ごとの発現量を比較し、また、細胞内局在を明らかにしたところ、本遺伝子は機能的にもヒトCYP7A1, 27A1に相当することが予想された。本遺伝子について、幼生・成体での発現量・発現臓器を検討し、ヤツメウナギにおいては、胆管を消失した成体においても、肝臓において胆汁酸生合成の1st stepが起きている可能性が高いと考えられた。これらの結果について第118回日本解剖学会にて報告した。
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Research Products
(1 results)