2013 Fiscal Year Annual Research Report
表皮角化細胞での細胞‐細胞接着と細胞‐細胞外マトリクス接着との動的相互作用の解明
Project/Area Number |
23792050
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
立石 千晴 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40597308)
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Keywords | 細胞―細胞接着 / 細胞―細胞外マトリクス接着 |
Research Abstract |
我々は、表皮角化細胞における細胞―細胞外マトリクス接着と細胞―細胞接着の動的相互作用について検討することを研究目的として実験を行った。具体的には、細胞―細胞接着であるデスモゾームおよびアドヘレンス結合を阻害する条件下で、細胞―細胞外マトリクス接着である接着斑およびヘミデスモゾーム構成タンパクのダイナミクスが、どのように変化するかを共焦点レーザー顕微鏡下にLive cell imaging methodsを用いて観察することを目的とした。細胞―細胞外マトリクス接着を視標とするためにヒト正常表皮角化(NHEK)細胞に接着斑の構成タンパクであるαアクチニン(CFP)プラスミドとヘミデスモゾームの構成タンパクであるβ4 integrin(YFP)プラスミドをdual transfectionを行い、Live cell imagingが行えることを確認した。次に、NHEK細胞がconfluentの状態でもLive cell imagingが可能かどうかを検討し、両者の局在がsubconfluentの状態とは変化するが、観察可能であることが観察できた。同時に、NHEK細胞がconfluentな状態において細胞―細胞接着の状態を免疫染色を行い観察した。細胞―細胞接着の確認の後、細胞―細胞接着阻害剤としてコナヒョウヒダニ抗原を投与したが、細胞―細胞接着の状態に変化が見られず、阻害条件を確定できなかった。そこで、天疱瘡患者血清投与下での細胞ー細胞接着阻害条件をHacat細胞を用いて検討することとした。Hacat細胞も、免疫染色にてDsg1,Dsg3の発現が見られた。天疱瘡患者血清よりIgGを分離後、Hacat細胞に投与したが、免疫染色にてDsg1、Dsg3の発現に明らかな変化はみられなかった。今後、細胞―細胞接着の阻害条件の検討を続けていく予定である。
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