2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23792062
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
清水 一彦 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (90385394)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
|
Keywords | リンパ節 / Foxc2 / 移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
[研究の目的] リンパ浮腫は外科的にリンパ郭清をおこうなうことでリンパ流が遮断されて引き起こされる。また、それ以外にも先天的なリンパ管の機能不全に寄って引き起こされるリンパ浮腫もある。リンパ浮腫を引き起こすと患者のQOLは著しく低下するため、根本治療の確立が望まれている。本研究では機能的なリンパ管を効率良く再生させるために「リンパ節移植モデル」と「リンパ管発生モデル」を用いてリンパ管再生機序を正確に理解することで新たなリンパ浮腫治療の開発を目指すことを目的とした。特に本年度は、遺伝的リンパ浮腫モデルであるFoxc2遺伝子欠損マウスを用いてそのマウスに正常マウスのリンパ節を移植することで機能的なリンパ管の再生が可能かどうかを検討した。 [実施計画成果] 平成23年度に本研究課題にて開発した「リンパ節移植法」をFoxc2遺伝子欠損マウスに試みた。Foxc2遺伝子欠損マウスの鼠径リンパ節を郭清後、同所に同系の正常マウスより得られたリンパ節を移植した。するとほぼ全てのリンパ節が生着していた。また、色素注入法にて機能的リンパ管が再生しているかを確認したところ、移植リンパ節に色素の流入が確認でき、機能的なリンパ管の新生が起こっていることが確認できた。しかし、色素を注入した場において浮腫が認められた。また、同様に正常マウスにFoxc2遺伝子欠損マウスのリンパ節を移植した場合でも生着し、機能的なリンパ管が再生していることを確認できた。以上の結果から、Foxc2遺伝子欠損は移植リンパ節にリンパ管を開通させることには影響は少なく新生したリンパ管の機能に影響を及ぼす可能性が示唆された。
|
Research Products
(5 results)