2013 Fiscal Year Research-status Report
マイクロCTによる光重合型コンポジットレジンの重合収縮挙動の観察
Project/Area Number |
23792164
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
趙 永哲 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (50431929)
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Keywords | 光硬化型コンポジット / 重合収縮挙動 / 重合収縮応力 |
Research Abstract |
昨年までの研究より、レジンコンポジット製モールド内に充填した試作コンポジットレジン内の特殊フィラーを光照射前と光照射後の3D画像より抽出することに成功した。 この3D画像より抽出された特殊フィラーの位置を、画像解析専用ソフトウェアと高性能PCを用い正確に求める。この方法により、光硬化型コンポジットレジンの充填時の各種条件(光照射器の光強度、ボンディング材の接着性能、裏層材の有無等)が変化した時の光照射型コンポジットレジンの重合収縮挙動を、正確に解析することが可能となった。 しかしながら、マイクロCTを使ったこれらの方法によって得られる重合収縮挙動だけでは、コンポジットレジンが重合に伴う窩洞内壁への重合収縮応力を計測することはできない。実際の臨床の現場におけるコンポジットレジン修復で問題となるのは、重合収縮に伴って起こるコンポジットレジンと歯質との界面が剥離する「ギャップフォーメーション」である。この「ギャップフォーメーション」は肉眼ではホワイトラインとなって観察される事が多い。術直後では審美障害となって現れ、術後長期的には褐線や二次カリエスの原因となることが考えられる。この「ギャップフォーメーション」は重合収縮に伴って重合前に剥離するのか、または重合収縮応力によって重合後に界面から引き剥がされるのかを観察、計測する方法は未だ実現できていない。そこでガラスで製作した特殊モールドを使用して重合収縮挙動と重合収縮応力を計測する方法を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
常勤から非常勤へと勤務形態が変わり、研究へのエフォートが低下してしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
さらなる実験方法の確立とデータサンプリングを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
退職に伴い研究のエフォートが低下、本研究の延長を申請した為。 次年度において実験結果をまとめ報告する。
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