2011 Fiscal Year Research-status Report
睡眠時無呼吸症の口腔内装置治療における内視鏡・CPAP至適圧を用いた診断法の確立
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23792217
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
奥野 健太郎 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (50420451)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 歯学 / 福祉 / ストレス / 診断 / 睡眠障害 |
Research Abstract |
閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の治療において、口腔内装置(OA)は軽度~中等度またはCPAPが使用できない症例に適応とされているが、重度でもOAが有効であった症例も報告されていることから、重症度のみがOAの適応症を判断する根拠にはならないと考えられる。OAの予知性の低さが、治療法としてOAを選択しづらい一因となっている。平成23年度の研究では、内視鏡検査を用いた口腔内装置治療の効果予測法を検討した。終夜睡眠ポリソムノグラフィー検査(PSG検査)にて無呼吸低呼吸指数(AHI)>20/hのOSASと診断された60名を対象として以下の方法で実験を行った。各症例について、覚醒時、仰臥位の状態で内視鏡を挿入し、下顎を前方移動させたときの鼻咽腔、下咽頭腔の前方向、左右方向の開大の有無を評価した。各症例についてOAを作製し、内視鏡所見とOA治療前後のPSG検査結果との関係を検討した。結果、AHIの減少率は、鼻咽腔の前方向の開大有り群:72.4%、無し群:64.4%であり有意差を認めず、左右方向の開大有り群:70.5%、無し群:44.7%と、開大群でAHI減少率が有意に高かった。下咽頭腔の前方向の開大有り群:69.6%、無し群:51.0%、左右方向の開大有り群:72.9%、無し群45.9%であり、それぞれ開大群でAHI減少率が有意に高かった。OAの治療成功(AHI with OA<10/h, AHI減少率>50%)率は、鼻咽腔の左右方向、下咽頭腔の前方向、下咽頭腔の左右方向、全てが開大した症例では73.2%であり、いずれか一つが開大しなかった症例では10.5%、二つ以上開大しなかった症例では0%であった。内視鏡検査にて、下顎前方移動時に鼻咽腔の左右方向、下咽頭腔の前方向、下咽頭腔の左右方向の全てにおいて開大が認められる症例では、OAによる治療効果が高いことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は10名の対象者を想定していたが、無呼吸低呼吸指数(AHI)>20/hのOSASと診断された60名の内視鏡所見とOA治療前後のPSG検査結果を検討することができた。また、OAの治療成功(AHI with OA<10/h, AHI減少率>50%)率は、鼻咽腔の左右方向、下咽頭腔の前方向、下咽頭腔の左右方向、全てが開大した症例では73.2%であり、いずれか一つが開大しなかった症例では10.5%、二つ以上開大しなかった症例では0%であったという結果がでたため、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度の研究にて、内視鏡所見とOA治療前後のPSG検査結果を検討できたため、24年度では、CPAP至適圧の値別,下顎の前方移動量の値別の検討を加える予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
PSG検査の元データを外注でデータ解析を依頼する予定である。また、内視鏡検査の画像解析のためのソフトや機器を購入予定である。論文執筆・投稿に関する費用に使用する予定である。学会参加の費用に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)