2012 Fiscal Year Research-status Report
インプラント‐骨界面に発現する細胞外蛋白の三次元的局在と機能解析
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23792221
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
玉田 宜之 岡山大学, 大学病院, 医員 (90509499)
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Keywords | インプラント / オッセオインテグレーション / 骨接触率 / 細胞外蛋白 |
Research Abstract |
インプラント骨界面において組織学的に観察される骨接触率の低下に対して細胞外蛋白による結合が発現・増強し,これによりオッセオインテグレーションの機械的特性の低下を防止しているという仮説を立証することを目的とした. 本年度は骨接触率,オッセオインテグレーションの機械的特性および細胞外蛋白の発現様式の関連について研究を行った.インプラント周囲骨におけるオステオカルシン,オステオポンチンおよびオステオネクチンの細胞外蛋白の発現の局在についてin situ hybridization 法と免疫組織学的手法を用いて経時的な組織学的検討を行い,細胞外蛋白が特異的に集積する部位の検索を行うことを目的とした.この検索結果と骨接触率およびオッセオインテグレーションの機械的特性結果との関連を検討し,骨接触率の低下を細胞外蛋白結合が補正し,オッセオインテグレーションの機械的特性を維持しているという仮説を検証した. まず,骨接触率の計測を行うために連続非脱灰研磨標本を対象として通法に従って画像解析ソフト(VMS-50 VideoPro®, Inotech 社)を用いて骨接触率を計測し,細胞外蛋白の局在の検索のために,作成した連続脱灰標本を対象としてin situ hybridization 法と免疫染色を行った.次に,細胞外蛋白の局在様相と三次元構築のためにHE 染色,免疫染色およびin situ hybridization を行った連続切片をデジタル顕微鏡を用いて光顕観察および撮影を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,骨接触率の計測を行うために連続非脱灰研磨標本を対象として通法に従って画像解析ソフト(VMS-50 VideoPro®, Inotech 社)を用いて骨接触率を計測し,細胞外蛋白の局在の検索のために,作成した連続脱灰標本を対象としてin situ hybridization 法と免疫染色を行った.次に,細胞外蛋白の局在様相と三次元構築のためにHE 染色,免疫染色およびin situ hybridization を行った連続切片をデジタル顕微鏡を用いて光顕観察および撮影を行ったため.
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Strategy for Future Research Activity |
インプラント周囲骨におけるオステオカルシン,オステオポンチンおよびオステオネクチンの細胞外蛋白の発現の局在についてin situ hybridization法と免疫組織学的手法を用いて経時的な組織学的検討を行い,細胞外蛋白が特異的に集積する部位の検索をう.この検索結果と骨接触率およびオッセオインテグレーションの機械的特性結果との関連を検討し,骨接触率の低下を細胞外蛋白結合が補正し,オッセオインテグレーションの機械的特性を維持しているという仮説を検証する.今後は,インプラント骨界面において組織学的に観察される骨接触率の低下に対して細胞外蛋白による結合が発現・増強し,これによりオッセオインテグレーションの機械的特性の低下を防止しているという仮説を立証する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は,得られたデジタル画像から細胞外蛋白の局在についての三次元構築像を作成する予定である.また,骨接触率およびオッセオインテグレーションの機械的特性および細胞外蛋白の発現様式の関連の検討のためにインプラント周囲骨における細胞外蛋白の発現局在と骨接触状態およびオッセオインテグレーションの機械的特性結果の3 者の関連について検討を加え,即時・早期負荷によって生じる骨接触率の低下による影響を補正するために細胞外蛋白による結合が行われオッセオインテグレーションの機械的特性を維持しているとの仮説について検討を行う予定である.
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