2012 Fiscal Year Research-status Report
閉塞型睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置治療における適正治療顎位の検討
Project/Area Number |
23792242
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
槙原 絵理 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (30433402)
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 |
Research Abstract |
閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者に対する口腔内装置の適正な治療用顎位の検討にあたり,異なる下顎開口量によって生じる気道開存度および周囲軟組織の形態の変化を観察し,OSAS患者に対する口腔内装置(OA)を製作する際の最も適切な下顎開口量を検討することである. 被験者は本学歯学部学生および医療従事者の中で,本研究目的を理解し同意を得た者で,1晩酸素飽和度モニター記録を行い,酸素飽和度指数<5の正常有歯顎者5名(男性4名,女性1名:平均年齢28.2±4.19歳,BMI 20.1±2.11 kg/㎡)とした.各被験者に仰臥位をとらせ,下顎50%前方位での4つの異なる下顎開口量(0,5.0,10.0および15.0mm)と中心咬合位でのMRI撮像とスパイロメータ記録を行い,各開口位における最大中間呼気速度(FEF25-75)および最大中間吸気速度(FIF25-75)と気道体積量.気道最大狭窄度について検討した. 以上のことから,口腔内装置を装着した状態で,スムーズに呼吸を行うためには開口量は5mmから10mmの範囲が望ましく,また,異なる開口量での呼吸量の変化には上部気道形態の変化も関連している可能性が示唆された.この結果は平成24年10月20,21日に開催された日本顎口腔機能学会第49回大会にて発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに国内学会での発表を行っているが,現在さらに被験者を募りデータを集積中で,論文作成の開始がやや遅れていると思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
論文作成に必要なデータ数の集積と,ODIによるOSAS患者のリスクが高いグループと低いグループにおけるスパイロメータ記録結果と気道形態との比較検討を行う. また,OAによる治療が必要と診断されたOSAS患者に対し,OAの使用状況および治療効果についてのアンケートを行う.OAの使用継続の有無について回答してもらい,OA使用群についてはその使用頻度と使用期間.OAに対する不満点について調査を行う,また,OA使用中止群については使用中止時期とその理由について調査を行う,また,得られた結果を国内および国際学会にて発表する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
OSAS患者へのアンケート郵送料,論文作成,国内および国際学会での発表に関わる諸費用として使用する予定である.
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Research Products
(2 results)