2011 Fiscal Year Research-status Report
24時間の筋電図記録から日常行動とブラキシズムの関係を可視化する
Project/Area Number |
23792244
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
田邉 憲昌 岩手医科大学, 歯学部, 助教 (60433497)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 筋電図 / ブラキシズム / 口腔機能 |
Research Abstract |
本研究では携帯型の筋電計を用いることで、日中・夜間のいつ、どのような筋活動を行っているか明らかにすることができ、どのようなイベントがクレンチングを引き起こすのかを検証した。被験者の職業や年齢、性格特性など詳細に調査することでストレスの生じやすさとブラキシズムとの関係についても検証できるため同時に心理テストを行い精神生理学的影響についても検討した。 顎口腔系に様々な悪影響を及ぼすとされる日中のクレンチング習癖・夜間ブラキシズムは、これまで本人の自覚による調査しか行われておらず、真の有病率や病態は不明であった。しかし、その習癖を調査することが可能な小型の携帯型筋電計の開発に成功し、臨床応用が可能であることが判明したため、24時間の咀嚼筋筋電図による疫学調査を計画した。 調査によって日中のクレンチング習癖・夜間ブラキシズムの有病率が明らかとなった。また、日中に関しては夜間よりも有意に多くの筋活動があることが今回明らかとなった。今後、(2)年代別の特徴や他の口腔内外の臨床所見についてデータをつきあわせて関連症状を明らかとする。また、(3)ストレス要因についても関連を調べる。これらの結果から、疫学的特性と病態、関連症状がどういうものかまとめる予定である。 なるべく外観に触れず自然な日常生活を送れるように側頭筋に電極を貼付し、朝仕事前から翌朝,起床後までの24時間計測を行うことと、同時にアクチグラフを用いて睡眠・覚醒の行動計測をモニタリングする本研究が成果を挙げたと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
東日本大震災の影響もあり、上半期の研究活動はほぼできない状態であった。そのため当初予定していた被験者数に達することができず、分析についても十分な時間が取れなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
東日本大震災によって遅れていた研究被験者数を増やし、心理テストや口腔内所見など関連項目についても含めた研究を行い、ブラキシズムの全貌を明らかとしたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
被験者数を増やすための方策として測定に用いる携帯型筋電計の台数を増やし、より多くの被験者のデータを計測したい。また、研究の成果発表も行うため、その準備としてコンピュータ機器の充実を図り、論文作成まで行う予定である。
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Research Products
(3 results)