2012 Fiscal Year Research-status Report
コラーゲンスキャホールドにFGF-2を併用した新しい歯周組織再生療法の開発
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23792266
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加藤 昭人 北海道大学, 大学病院, 医員 (40507571)
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Keywords | 歯周組織再生 / FGF-2 / コラーゲンハイドロゲル / コラーゲンスポンジ / 分岐部病変 / 再生医学 / 動物実験 |
Research Abstract |
今年度は新しいコンセプトの歯周組織再生療法を開発することを目的として作製したFGF-2添加コラーゲンスキャホールドを歯周組織欠損部に埋入する動物実験を前年に引き続き行い、FGF-2含有コラーゲンハイドロゲル-スポンジ複合体の歯周組織再生効果を評価した。 FGF-2含有コラーゲンハイドロゲル-スポンジ複合体の歯周組織欠損への埋入手術:実験動物にはビーグル犬を使用し、被験部位は上下顎前臼歯とした。全身および局所麻酔下で頬側歯肉歯槽粘膜を部分層弁剥離して、頬側の根分岐部に高さ5mm、水平的深さ3mmのclassII根分岐部骨欠損を作製した後、セメント質を除去した。次に根面を24%EDTAで脱灰後、実験群ではFGF-2含有コラーゲンハイドロゲル-スポンジ複合体を根分岐部欠損内に埋入し、コントロール群では何も埋入せずに歯肉歯槽粘膜弁を復位縫合した。また臨床診査を術前及び術後4週目に行った。手術1週、4週後、実験動物を安楽死させ、観察部位周囲組織を一塊として摘出した。その後通法に従って組織標本を作製した。 完成した組織標本切片にはH.E.染色およびマッソントリクローム染色を行い、組織学的観察、組織学的計測を行った。組織学的計測では、新生骨高さ、新生骨面積、新生セメント質高さ、新生歯根膜長さ、残存スポンジ面積、上皮の深部増殖長さ等を計測した。両群の計測結果は統計処理を行い、その効果の有効性を現在検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り平成24年度は、ビーグル犬の前臼歯classII根分岐部病変にFGF-2含有コラーゲンハイドロゲル-スポンジ複合体を埋入する動物実験を行い、観察期間終了後から順次組織標本化し、組織学的観察、計測を行った。現在、標本の組織学的観察、組織学的計測をまとめ、統計分析を行っている。来年度、組織学的観察の一部結果は、5月に東京で開催される春季日本歯周病学会学術大会で発表予定である。すべての結果がまとまれば学会発表ならびに論文投稿の予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
動物実験は順調に進み、現在、組織標本作成および標本の組織学的観察結果のまとめ、組織学的計測結果の統計処理を行っている。これらの作業には時間を要するため、本年度に引き続き次年度にも指導大学院生(大学院3年:百瀬)に研究協力してもらい、速やかに結果をまとめる方針である。本研究結果は、関連学会での発表、論文投稿で公表予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
観察期間が終了した実験動物を組織標本化し、昨年度に引き続き組織学的観察・計測を行う。 組織学的計測:各部位の歯根中央部の切片と中央部から頬舌方向に180μm離れた切片の計3枚のヘマトキシリン・エオジン重染色標本を選択して、光学顕微鏡像をパーソナルコンピューターに取り込み、画像解析ソフトを用いて組織再生に関する項目について計測を行う。 統計分析:計測項目の平均値と標準偏差を算出後、統計処理ソフトを用いて分析を行う。 評価:得られた結果を基にして、FGF-2含有コラーゲンハイドロゲル-スポンジ複合体の歯周組織再生の効果を判定する。また、観察・計測結果をまとめた後、国内・国外の関連学会で発表を行い、英文雑誌に論文投稿を行う予定である。 なお、当初の想定より消耗品(特に動物実験に関連する費用)への支出が少なく済んだため、平成24年度に未使用額が生じた。それらは次年度の統計分析、成果発表に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)