2011 Fiscal Year Research-status Report
オッセオインテグレーション獲得後におけるBP製剤投与に関する先駆的研究
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23792278
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
和田 誠大 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (20452451)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | ビスフォスフォネート |
Research Abstract |
本年度は、4週齢Wistar系ラット大腿骨に対し、チタン製のインプラント体(φ2mm×2mm)の埋入を行う。術後1週から8週にて経時的に尾静脈より採血を行い、骨形成マーカーである骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)および骨吸収マーカーであるI型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTX)の測定を行う。同時に、コントロールとして大腿骨部の切開、剥離のみの擬似手術を施行した群を作製し、BAP、NTXの測定を行った。これらの評価を行うことで、インプラント体埋入後のオッセオインテグレーション獲得過程における骨動態の評価を行うとともに、ベースラインデータとした。 また、骨動態の評価と並行し、各タイムポイントでのインプラント体の除去トルクの測定及び組織切片の作製を行い、インプラント体と骨との結合強度を評価する。BAP、NTAの変化と実際の除去トルクの変化やインプラント周囲の骨形成の状態からオッセオインテグレーションが確実に得られるまでの期間を決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度に計画していたBAP、NTAの変化と実際の除去トルクの変化やインプラント周囲の骨形成の状態からオッセオインテグレーションモデルの確立を予定通り達成でき、24年度に行う予定であるBP製剤の投与のオッセオインテグレーションに対する影響分析を行うj九ん日が達成できた。
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Strategy for Future Research Activity |
作製したオッセオインテグレーションモデルに対し、BP製剤の投与を行うとともに、BAPおよびNTXの継時的な測定を行う。得られたデータとベースラインデータとの比較を行うことでBP製剤投与による骨動態の変化を明らかとする。また、インプラント除去トルクの測定とともに組織切片の作製を行い、オッセオインテグレーションの強度および周囲骨の変化の解析を行う。BP製剤は、ゾレドロネート(ゾレドロン酸/ZOL (2-(imidazol-1-yl)-1-hydroxyethylidene-1,1-bisphosphonare)とし、コントロールとして、エチドロネート(ETI (disodium(1- hydroxyethylidene))diphosphonate)、リセドロネート(RIS (monosodium 1-hydroxy-2-pyridin -3-ylethylidenediphosphonate hemipentahydrate))とし、投与方法は、ZOLおよびETIの投与は、それぞれ50μgを1000μlのリン酸緩衝整理食塩水(PBS; phosphate bufferd saline)に溶解し、オッセオインテグレーション完了後より、1日1回連日腹腔内投与を行い、ラットを屠殺する前日まで投与を行う。各群のラットは、それぞれ5匹とし、投与期間は1週間、1か月および3か月とする。投与期間中は、合わせてBAP、NTXの計測による骨動態の変化や除去トルク計測によるオッセオインテグレーションの評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は、オッセオインテグレーションを確立したマウスにインプラントを埋入するための実験用チタンインプラントならびにビスフォスフォネート製剤の購入を予定している。またデータ解析のために解析ソフトの購入を行う。
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