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2011 Fiscal Year Research-status Report

表面カルシウム修飾による歯科用インプラント材料の骨伝導性制御法の開発

Research Project

Project/Area Number 23792284
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

竹内 あかり  九州大学, 歯学研究科(研究院), 学術研究員 (40432918)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords骨伝導性 / アルミナ / インプラント / 水熱処理 / アパタイト
Research Abstract

歯科インプラント治療においては、チタンやチタン合金を用いたインプラント体が多用されている。しかし、金属アレルギーや審美性の問題からセラミックスインプラント材料に注目が集まっている。しかし、アルミナは、生体不活性な材料であるために、インプラント体としては、不適である。そのため、アルミナをインプラント体として用いるためには、生体不活性材料であるアルミナを、骨伝導性材料にする必要がある。申請者らは、アルミナ基板を塩化カルシウム水溶液中で水熱処理して得たカルシウム修飾アルミナは、生体内で骨伝導性を示す可能性が高いことを、in vitro評価により、既に確認している。そこで、本研究では、このカルシウム修飾アルミナの骨伝導性のin vivo評価を行うことを主な目的とする。 直径2mm長さ4mmのアルミナ柱を塩化カルシウム水溶液中で水熱処理し、水熱処理後、これらのアルミナを水熱処理容器から取り出して、蒸留水中で超音波洗浄し、余分なカルシウム塩を除去した。得られた試料を、X 線光電子分光分析装置 (XPS)を用いて分析した結果、試料表面へのカルシウムの結合が検出された。 さらに、XPS分析によりカルシウムの結合が検出された試料に関しては、ヒトの細胞外液とほぼ等しい無機イオン濃度をもち、細胞やタンパク質を含まない水溶液(擬似体液)を用いて、骨伝導性のスクリーニングテストを行った。スクリーニングテストにより、生体内で骨伝導性を示す可能性が高いことが確認された試料については、同じ条件で再度試料を作製し、10週齢のラット脛骨に形成した骨欠損部に埋入した。対照試料としては、カルシウム修飾していないアルミナ柱、及び、水酸アパタイト柱を用いた。試料埋入2週、4週後については、ラットを安楽死させ、試料を周囲の骨組織とともに摘出し、病理組織学的評価を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、このカルシウム修飾アルミナの骨伝導性のin vivo評価を行うことを主な目的としている。平成23年度は、研究遂行上の問題もなく、ラット脛骨への試料の埋入手技を確立し、カルシウム修飾アルミナの動物実験は順調に進行している。

Strategy for Future Research Activity

現在進行中の動物実験を引き続き行う。所定期間、ラット脛骨に試料を埋入後、試料を周辺の骨組織とともに摘出し、試料を病理組織学的に解析する。すなわち、周囲組織と一塊の組織試料を、脱水後、硬組織研磨標本作製用硬質レジンに包埋する。その後、試料を2分割し、一方は非脱灰研磨標本を作製、トルイジンブルー染色後、試料周辺の骨形成状態を、光学顕微鏡を用いて観察する。病理組織学的評価において、良好な骨伝導性の発現が確認された場合は、同様の動物実験を行い、試料と骨の結合強度の定量的な評価も行う予定である。以上の結果を総括して、カルシウム修飾アルミナの骨伝導性を評価し、インプラント材料としての可能性を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

今年度に実施中の動物実験、および、骨伝導性評価を継続するために必要な物品・消耗品の購入に加えて、得られた成果を公表するための学会への参加費、および、旅費として研究費を使用する。

URL: 

Published: 2013-07-10  

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