2013 Fiscal Year Annual Research Report
骨代謝マーカー検査で顎骨のBone Qualityを評価する
Project/Area Number |
23792296
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
佐々木 穂高 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (50433959)
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Keywords | 骨代謝マーカー / インプラント / bone quality / コンビームCT |
Research Abstract |
本研究の目的は、全身的なBone Quality (BQ)の評価法である骨代謝マーカー検査で顎骨のBQの評価が可能であるか、またBQがインプラントの早期脱落について相関があるかを明らかとすることである。最終年度となる平成25年度では、これまでに集積してきたデータを解析し、骨代謝マーカー検査と①下顎骨コンビームCTデータからの骨構造パラメーター、②骨生検組織の骨分化関連遺伝子発現、③踵骨の骨密度超音波測定、④インプラント周囲骨の経時的吸収量とを統計的に解析し、そのその関連性を検討した。 ①下顎骨コンビームCTデータからの骨構造パラメーターとの比較検討では、閉経後の女性において、単位骨量(BV/TV)、骨梁幅(Tb.Th)、骨梁数(Tb.N)のいずれも骨吸収マーカーであるNTXと相関が認められた。②骨生検組織の骨分化関連遺伝子発現(オステオカルシン、Runx-2)との比較検討では、いずれも相関性はみられなかった。しかし、ヒトを対象とした骨生検であり、サンプル間における質や量の差が大きかったことから、n数の追加による検討が必要と考えられる。③踵骨の骨密度超音波測定との比較検討では、女性においてTスコア(若年齢の平均骨密度が基準)と骨形成マーカーであるオステオカルシン、骨吸収マーカーであるTRACP-5bと相関が認められた。④インプラント周囲骨の経時的吸収量との比較検討では、閉経後女性において骨吸収マーカーであるDPDが埋入後12か月、24か月、36か月、骨形成マーカーであるBAPが埋入後36か月おけるインプラント周囲骨吸収量と相関性がみられた。 よって、BQを評価する骨代謝マーカーは、術前における下顎骨の骨構造パラメーター、術後におけるインプラト周囲骨吸収量とに相関がみられたことから、インプラント治療のリスク評価に有用であることが示唆された。
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Research Products
(3 results)