2012 Fiscal Year Research-status Report
生体元素を配合した新規なインプラント表面処理による卵巣摘出ラットの骨質変化
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23792297
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
寺西 真理 日本大学, 歯学部, その他 (00508781)
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Keywords | 国際情報交換 / インプラント / 動物実験 / 結晶性 / 骨 |
Research Abstract |
高齢化社会となった現代では骨粗鬆症患者や予備群の増加により社会的な問題となっている.そのため骨粗鬆症患者がインプラント治療を希望する際に骨結合の獲得までの時間に影響を与えることが示唆されている.しかし,インプラント周囲に形成された新生骨の経時的評価はあまり報告されてない.本研究の目的はインプラント表面処理法による骨粗鬆症ラットの骨質変化を明らかにすることである。 実験は低ミネラル食を与えた卵巣摘出ラット(実験群: G1)と健常ラット(対照群: G2)に,インプラントを埋入した後に形成される新生骨の骨質と組織像の経時的な変化を,偏光顕微鏡を用いて明らかにする. インプラント埋入手術は全身麻酔下で埋入窩を膝関節から末梢側20mmの位置で,脛骨の長軸に対し垂直に直径2.5mmとし,インプラント用エンジンを用いて滅菌生理食塩水の注水下で形成後,インプラントを埋入した.ラットはインプラント埋入後4,12および20週で全身麻酔下により安楽死させ,脛骨を摘出した.脛骨は滅菌生理食塩水で洗浄後,70~100%のエタノール系列および100%アセトンにより骨組織の脱水と脱脂を行い,オステオレジン包埋キットにてレジン包埋後,自動精密切断機を使用して40μm幅の非脱灰標本とし,試料とした. 偏光顕微鏡による観察ではすべてのグループと週齢で,インプラント周囲に新生骨が形成されていた.新生骨は索状または網状に配列した線維性骨により構成され,強い偏光性が観察された.新生骨の幅は,G1およびG2とも週齢を重ねるごとに増加を認めた.G1およびG2のグループ間で比較すると同週齢では,G2の方が骨幅の増加を認めた.偏光顕微鏡は通常の光学顕微鏡では観察しにくい骨組織の形態学的特徴をわかりやすく観察することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに本研究は、予備実験としてラットの脛骨にインプラント埋入を行い、非脱灰標本を作製し、Micro-XRD分析を行った。Micro-XRD分析の結果では、リン酸カルシウムのピークの半価幅からインプラント周囲に形成される新生骨が良い結晶性となる時期について明らかにした。そこで、骨のリモデリングを新規なインプラント表面処理と従来使用される表面処理との比較を行い、骨質について今日まで行われなかったMicro-XRDとRAMAN分光によるアパタイトの経時的分析を行い、新規なインプラント表面処理の効果について明らかにする。
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Strategy for Future Research Activity |
本年は新規なインプラント表面処理と従来使用される表面処理との比較を行い、骨質について今日まで行われなかったMicro-XRDとRAMAN分光によるアパタイトの経時的分析を行い、新規なインプラント表面処理の効果について明らかにする。インプラント周囲に形成される新生骨のミネラル濃度分析にはエネルギー分散型X線分析(Energy dispersive X-ray spectrometry)を利用し、インプラント周囲に形成された新生骨のミネラル分布を測定することで、表面処理の影響かまたは骨芽細胞の熟成によるものか判別できると考えられる。さらには本年度の研究において、研究協力者として本学有床義歯補綴学講座 中田浩史に動物実験の補助と分析の一部を御願いする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
高齢化社会となった現代では骨粗鬆症患者や予備群の増加により社会的な問題となっている.そのため骨粗鬆症患者がインプラント治療を希望する際にOsseointegration獲得までの時間に影響を与えることが示唆されている。今後、新規なインプラント表面処理が骨粗鬆症患者にも対応できるか検討するために、骨粗鬆症モデルの動物実験により新たな実験を計画する。すなわち骨粗鬆症モデルのラットに対してインプラントを埋入し、周囲に形成される新生骨量の増加と骨質向上を目指すために、骨粗鬆症治療薬としてサプリメント剤の開発を行う。よってサプリメント剤を摂取する骨粗鬆症ラットへインプラント治療を行うことにより形成される骨質評価を行い特許申請を行う。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Comparison between the lateral and medial femur in low-mineral- diet-fed ovariectomized rats using Raman spectral analysis.2012
Author(s)
Sakae S, Nakada H, Teranishi M, Kato T, Suzuki S, Yanagawa A, Yasuda N, Ochiai S, Kitagawa N, Kawai Y, LeGeros R.Z.
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Journal Title
Key Engineering Materials,
Volume: 529-530
Pages: 337-340
DOI
Peer Reviewed
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