2011 Fiscal Year Research-status Report
オーファン受容体を標的とした気道リモデリング阻止機構の解明と臨床応用
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23792311
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水田 文子 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (30396501)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | オーファン受容体 / 気管支喘息 / 気道リモデリング / 気管平滑筋 / 気管上皮 |
Research Abstract |
1.オーファン受容体の気管平滑筋上、気管上皮上での発現スクリーニング過去の報告でMAP kinaseやPI3 kinase調節作用を有するとされているオーファン受容体をスクリーニング標的として選択し、(1)正常ヒト気管平滑筋細胞/気管上皮細胞、(2)正常ラット由来の気管平滑筋組織/気管上皮組織で各オーファン受容体が発現しているかを、RT-PCR法で確認した。その結果、GPR40, 41, 43, 84, 119, 120, 132受容体が、ヒト気管平滑筋細胞/組織、ヒト気管上皮細胞/組織でのmRNAレベルでの発現を確認した。さらにwestern blot法及び免疫組織化学染色により、モルモット及びヒトの気管平滑筋及び上皮でのGPR40受容体の蛋白レベルでの発現を確認した。2.MAP kinaseリン酸化の測定Gs蛋白共役型受容体は、MAP kinaseリン酸化を抑制することで気道リモデリングを抑制するのに対し、Gi及びGq蛋白共役型受容体は、MAP kinaseリン酸化を促進させることで気道リモデリングを促進させるとされる。そこで、ヒト気管平滑筋細胞に、オーファン受容体作動薬を長時間投与した場合のMAP kinaseリン酸化を、Western blot法にて測定した。その結果、GPR40受容体(Gq蛋白共役型)アゴニストであるオレイン酸、ならびにリノレン酸によるERKリン酸化作用が確認された。次年度はこれらの結果を元に、更に詳細にわたって研究を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、東日本大震災による研究設備の損壊の影響で、設備の更新等に時間を要したため、研究開始時期がずれ込んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、研究設備は再整備され、研究可能な体制が整った。次年度は、各オーファン受容体による気管支喘息抑制作用機序の詳細について、検討を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費は、主に消耗品費(試薬/抗体類)及び調査研究旅費に充当する予定である。
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Research Products
(2 results)