2013 Fiscal Year Annual Research Report
オーファン受容体を標的とした気道リモデリング阻止機構の解明と臨床応用
Project/Area Number |
23792311
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水田 文子 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (30396501)
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Keywords | オーファン受容体 / 気管支喘息 / 気道リモデリング / 気管平滑筋 / 気管上皮 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、オーファン受容体GPR40を介した気道リモデリング機構を中心に検討を行った。 1.オーファン受容体GPR40を介した気管平滑筋細胞増殖作用の評価 オーファン受容体GPR40の天然リガンドである長鎖脂肪酸(オレイン酸、リノレン酸)、GPR40の選択的アゴニストであるGW9508を48時間投与した場合の、気道リモデリング作用について、BrdU Cell Proliferation Assay Kitを用いて、細胞増殖作用を評価した。その結果、ヒト気管平滑筋細胞の増殖作用は、オレイン酸、リノレン酸、GW9508の投与により、有意に増大した。また、これらの反応は、PI3K inhibitor (LY294002)、MEK inhibitor (U0126)により有意に抑制された。 2.p70s6k、S6リン酸化の測定 PI3kの下流にあるAkt、及びMEKの下流にあるERKは、ともにp70s6kのリン酸化をもたらすとされる。さらにp70s6kのリン酸化はS6のリン酸化を介して、気道リモデリングをもたらすとされている。そこで、ヒト気管平滑筋細胞に、オレイン酸、リノレン酸、GW9508を投与した場合のp70s6k及びS6のリン酸化を、Western blot法にて測定した。その結果、オレイン酸、リノレン酸、GW9508投与によりp70s6k及びS6のリン酸化が生じた。またこれらの反応のピークは、Aktリン酸化やWERKリン酸化よりやや遅れて生じた。
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