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2011 Fiscal Year Research-status Report

がん・精巣抗原を基盤とした、日本人に適用性の高い血清診断法の開発

Research Project

Project/Area Number 23792343
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

銅前 昇平  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70397892)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsがん抗原 / 腫瘍マーカー
Research Abstract

頭頸部癌をはじめとする広範囲な癌種に適応可能な複数の優れた腫瘍マーカー候補の選定を目的とし、個々のがん抗原についてその特異性、免疫原性についての解析を行っている。 新規がん抗原、G kinase anchoring protein 1 ( GKAP1 )の遺伝子発現パターンについてRT-PCR法にて解析したところ、正常組織では精巣に限局、さらに癌組織では頭頸部癌で発現していたほか、各種癌でも発現していた。また代表的なCT抗原の頭頸部癌での遺伝子発現解析にて、MAGE-A4が32%、MAGE-A3が24%、MAGE-A1が13%、CCDC62-2が12%、SSX-2が11%、XAGE-1bが7%、NY-ESO-1が3%で発現が認められた。52.5%の頭頸部癌において、調べた8種類の抗原のうち少なくとも1種類の抗原が発現していた。GKAP1組換えタンパクを用いたELISA法により頭頸部癌患者の液性免疫応答を解析した結果、19例中1例が抗体陽性であった。頭頸部癌の検査・診断において、GKAP1とMAGE-A4、MAGE-A3、CCDC62-2など他のCT抗原と組み合わせることにより、頭頸部癌に対する効果的な診断が可能となることが示唆された。 GKAP1について、さらに各種癌患者対する抗体の有無を解析した。頭頸部癌を含め調べた238人の癌患者のうち14人、5.8%に抗体が認められた。内訳は、肝癌で8/60例(13%)、腎癌で5/38例(13%)、神経膠腫で0/41例、大腸癌で0/41例、悪性黒色腫で0/20例であった。12人の健常人では抗体は認めなかった。現在ウェスタンブロット法にて確認を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでに同定したCT抗原性を有する抗原のうち、CCDC62-2、GKAP1、XAGE-1、AKAP3、OY-TES-1、RFX4についてはすでに組換えタンパクは作製済みである。新たに同定された免疫原性を持った抗原についても組換えタンパクを作製する。CCDC62-2、XAGE-1、OY-TES-1、RFX4についてはすでにモノクローナル抗体は作製済みである。組換えタンパクを用いたELISA法により、各種のがん患者血清中の抗体の頻度を解析する。臨床パラメータとの関連について解析し、新規腫瘍マーカーとしての臨床的意義について検討している。モノクローナル抗体を用いて各種がん組織のパラフィン切片上で各抗原タンパク発現を免疫組織化学的に解析する。抗原タンパク発現と臨床パラメータとの関連について検討している。

Strategy for Future Research Activity

がん抗原の検索と遺伝子発現解析を行なう。複数のCT抗原を発現しているがん患者血清を用いてSEREXスクリーニングを行なう。またDNAマイクロアレイを用いてがんに高発現する遺伝子を特定する。データベースより検索した精巣特異的遺伝子について、正常組織および種々のがんでの遺伝子発現を解析する。前年度より引き続き、がん抗原に対する液性免疫応答解析、免疫組織化学的解析を行なう。 また現在われわれはケモカイン受容体CCR4に着目している。CCR4はATLの診断・治療の新たな標的分子、あるいは腫瘍マーカーとなる可能性が高く、CCR4 発現はATLの予後不良や皮膚浸潤と相関することなども報告されている。現在まで固形癌での発現解析の報告はほとんどないため、まず頭頸部癌細胞株および頭頸部癌組織を用いてCCR4発現の有無を確認しているところである。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度は消耗品費としてGKAP1、CCR4などの抗体試薬、SEREX解析のためのcDNA試薬、DNAマイクロアレイ、遺伝子発現解析のための酵素やTaqMan試薬、組換えタンパク作製のための試薬、モノクローナル抗体作製のための組織培養血清・培地及び実験動物経費、免疫組織化学染色のための試薬、及びプラスチック、ガラス器具類などに使用予定である。また研究の成果発表のための国内旅費が必要であり、使用予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 新規がん抗原GKAP1の同定と口腔扁平上皮癌での発現解析2011

    • Author(s)
      銅前昇平、小野俊朗、佐々木朗
    • Journal Title

      日本口腔外科学会雑誌

      Volume: 57(10) Pages: 542-547

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Humoral immune response of cancer patients against newly SEREX-defined antigen,GKAP12011

    • Author(s)
      銅前昇平, 花房直志, 大塚正人, 村岡美佳, 佐々木朗, 中山睿一, 小野俊朗
    • Organizer
      第70回日本癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      名古屋
    • Year and Date
      2011年10月5日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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