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2011 Fiscal Year Research-status Report

ADAM17活性による口腔癌転移機構の解析と治療への応用

Research Project

Project/Area Number 23792362
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

高宗 康隆  熊本大学, 医学部附属病院, 医員 (50467982)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords細胞接着 / 癌の浸潤・転移 / プロテアーゼ
Research Abstract

口腔扁平上皮癌および口腔腺様嚢胞癌の細胞株を確立し、炎症性サイトカインであるTNFαによる刺激やprotein kinase C(PKC)の活性化〔ホルボールエステル(TPA)処理〕などを用いて処理を行った。細胞処理した後、刺激前後の細胞の蛍光染色を行い、細胞そのものの形態変化や、CD44細胞内外ドメイン両者の局在とその集積状況、CD44切断に直接関係していると思われるADAM-17分子の局在などを視覚的に観察する。特に刺激前後の細胞の変化、分子の視覚的変化を確認した。結果、扁平上皮癌細胞の場合、細胞膜上に認められたCD44は刺激後に一部細胞質内に集積していることが確認された。また、ADAM-17は刺激前では細胞質全域に認められていたが、刺激後に細胞質内の核周囲の特定の部位に集積している像が確認された。しかし、細胞によってはほとんど変化を示さない像もみられた。一方、口腔腺様嚢胞癌細胞株ではまず、CD44の状態の変化を観察した。まずはCD44の細胞質内ドメインに対する抗体を使ったWestern Blotting法によって行った。しかし、2種類の細胞株を用いていろいろな条件下での細胞刺激を行ったがCD44の切断は確認することができなかった。またCD44の切断を特異的に行うといわれるプロテアーゼADAM-17の発現と活性を調べたが、ADAM-17の活性は認められなかった。したがって、腺様嚢胞癌細胞株を使った蛍光染色は行わなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

口腔扁平上皮癌細胞株を使った蛍光染色で予想に反してADAM-17の刺激後の局在が核内移行ではなく、細胞質内に留まり、かつ核周囲の特定した部位に集積が認められたことで、何らかの働きがあると思われるが、その詳細が未だ不明のままである。CD44も刺激後の細胞質の特定の部位に集積していたが、詳細は不明なままである。また口腔腺様嚢胞癌細胞株の二種類の細胞株において、あらゆる条件下で細胞の刺激前後のCD44およびADAM-17の変化を確認することが出来なかった。そのために新たな具体的な実験を進めることができなかった。

Strategy for Future Research Activity

複数の腺様嚢胞癌細胞株を確立して、細胞刺激前後のCD44の変化やADAM-17の活性化の有無を確認していく。扁平上皮癌細胞株において細胞刺激前後のCD44及びADAM-17の詳細な変化、活性、局在を改めて確認していく。これまでCD44は刺激を受けると活性化されたADAM-17から切断されて切断した一部は細胞外へ、他の一部は核内へ移行すると思われていたが、予想に反して細胞質に移動し、しかも特定の位置に集積した。何故このような状態になったかを解明する必要がある。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

腺様嚢胞癌細胞株の種類をさらに増加し、細胞株を確立するための培養液、その他の試薬を購入する必要がある。またCD44やADAM-17の抗体を複数種類確保して、改めてウェスタンブロット解析や蛍光染色を行うために抗体や試薬を複数購入する必要がある。また細胞内でのCD44やADAM-17の局在をさらに細かく詳細に精査していく必要がある。

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Published: 2013-07-10  

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