2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23792386
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 亮 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60524709)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 顔面神経再生 |
Research Abstract |
1)電気生理学検査を行える体制を整備し、intactの顔面神経の複合筋活動電位の波形を得ることに成功した。ラットの歯髄細胞入りチューブにより再生した顔面神経の波形の測定までは至らなかった。2)歯髄細胞入りチューブを用いて断端吻合による顔面神経交叉移植(Cross face nerve grafting)を行いラットにおける45mmの神経再生が可能であるか検討した。イソフルレンを用いた吸入麻酔下に冠状切開からラットの両側顔面神経頬枝を剥離切断し、左顔面神経頬枝の中枢断端と右顔面神経頬枝の末梢断端を歯髄細胞およびTypeIコラーゲンを組み込んだ45mmのシリコンチューブによりend-to-endで架橋した。移植48週目の評価において、チューブ内の神経再生は確認できなかった。3)ミニブタ歯髄細胞採取法の検討を行った。ミニブタの歯髄はラットと異なり弾性に富んだ硬い組織であった。現在まで行っていたラット歯髄細胞採取で用いていた0.25%Trypsin/EDTAを用いた方法や、Gronthosらの報告にある3mg/mLCollagenase /4mg/mLDispaseによる歯髄幹細胞採取法では安定したミニブタの歯髄細胞の採取は行うことができなかった。そこで、Iwataらの報告したCollagenase (Serva) 10PZ-U/ml/Dispase (Godo-syusei) 10000PU/mlを用いた歯根膜細胞採取法を用いることにより、安定したミニブタ歯髄細胞を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ミニブタ歯髄細胞採取法の検討を行ったが、ミニブタの歯髄はラットと異なり弾性に富んだ硬い組織でり、現在まで行っていたラット歯髄細胞採取で用いていた0.25%Trypsin/EDTAを用いた方法や、Gronthosらの報告にある3mg/mLCollagenase /4mg/mLDispaseによる歯髄幹細胞採取法では安定したミニブタの歯髄細胞の採取は行うことができず、細胞を得る方法の確立に時間を要した。また、ラットの電気生理学検査は、ノイズの排除など検査装置の設定などに時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
ミニブタから安定したブタ歯髄細胞を採取することが可能となった。今後は、30 mmのシリコンチューブ(内径3 mm、外径 5mm)内にType Iコラーゲンゲルと5.0×105 個の歯髄細胞を組み込んだ神経誘導管を、30 mmのミニブタ顔面神経下顎縁枝欠損に移植を行い、4ヶ月後に評価を行い、歯髄細胞入り神経誘導管による長い顔面神経欠損再生を検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ミニブタの購入費および再生神経のトルイジンブルー染色やTEMなどの外注費に大部分の研究費が使用される予定である。
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Research Products
(3 results)