2013 Fiscal Year Annual Research Report
fMRIを用いた星状神経節ブロック治療効果の定量化
Project/Area Number |
23792402
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
野上 堅太郎 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (50389417)
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Keywords | 歯科麻酔学 |
Research Abstract |
<研究の目的>今回の研究の目的は顎矯正手術後の知覚麻痺の治療法として星状神経節ブロックとキセノン光照射の効果を定量化することである。したがって、電流知覚閾値と段階的電流知覚閾値を用いて比較して、その有効性を評価。今回、インフォームド・コンセントが得られなかったことから、患者にてfMRIの撮像は行うことができなかった。 <対象、方法>顎矯正手術(Le Fort1および両側下顎枝矢状分割術)を施行する患者のオトガイ部の98側を手術前、手術1週間後、10回の治療後に3種類の神経線維の評価のために2k, 250, 5Hzの周波数の刺激の電流知覚閾値と段階的電流知覚閾値を計測した。治療は、星状神経節ブロック(29側)あるいはキセノン光照射(69側)で行い、これらの電流知覚閾値と段階的電流知覚閾値を星状神経節ブロック群とキセノン光照射群の2群間で比較した。また手術因子(オトガイ形成術や下歯槽神経の露出)の評価を行った。 <結果>術前においては、異常値を認める対象はいなかった。術後、ほとんどの対象の電流知覚閾値と段階的電流知覚閾値が有意に知覚障害の値を示した。治療後、星状神経節ブロック群の全ての電流知覚閾値と段階的電流知覚閾値の変化量は、キセノン光照射に比べて有意に減少した。電流知覚閾値と段階的電流知覚閾値と手術因子には相関関係はなかった。 <結論>星状神経節ブロックは顎矯正手術後の下歯槽神経知覚麻痺の治療方法として有効な治療法であると考えられる。
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