2012 Fiscal Year Annual Research Report
発達期における摂食機能の神経制御機構についての組織学的解析
Project/Area Number |
23792407
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大島 昇平 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (00374546)
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Keywords | 摂食 / 吸啜 / マウス |
Research Abstract |
マウスの舌下神経核に神経標識物質を注入し、舌下神経ニューロンのpremotor neuronを同定する試みを昨年度から引き続き行った。舌下神経核周辺に標識物質を注入する事は可能であったが、舌下神経核のみに注入することは困難であった。注入した標識物質が脳幹のどの部位に達しているかも解析したが、標識物質を検出する事ができず、今回試みた方法では舌下神経ニューロンのpremotor neuronを同定することは難しく、他の方法を検討する必要があると思われた。 次に離乳期のマウスの偏側の眼窩下神経を切断し、洞毛を含む上口唇部の感覚刺激を遮断させた状態で吸啜させ、脳幹部の感覚入力を担う領域でのc-fosの発現に変化がおきるかを調べた。生後12日のマウスを対象に生後2日目と生後10日目に偏側の眼窩下神経を切断し、解析をおこなったが、切断側と非切断側でのc-fosの発現には違いが無いようであり、生後12日では哺乳と上口唇部からの感覚入力にはあまり関連が無いようであった。もう少し、離乳の早い段階での解析がこれからの課題と思われた。 歯の萌出は摂食機能の発達に重要な役割を果たすと考えられる。脳のニューロンに豊富に発現している転写調節因子であるカルシニューリンが、歯の形成に関わっているかをマウスを使って解析した。カルシニューリンがエナメル芽細胞や象牙芽細胞に発現している事が確認された。カルシニューリンが摂食機能の発達に広く関わっている可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)