2012 Fiscal Year Annual Research Report
エナメル蛋白による歯の移動時の歯周組織誘導能の探索と臨床応用
Project/Area Number |
23792428
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
國松 亮 広島大学, 病院, 歯科診療医 (40580915)
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Keywords | 再生治療 / 新規薬剤 / 歯根吸収抑制 / 国際情報交換 / 国際研究者交流 / エナメル蛋白 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
アメロゲニンは、CD63受容体を介してヒト由来セメント芽細胞およびヒト由来歯根膜細胞の増殖を亢進し、その細胞内シグナリング経路としてMAPK-ERK経路の関与が証明された。また、骨分化誘導を開始したヒトセメント芽細胞において、アメロゲニンは骨分化マーカーの遺伝子発現および石灰化度を亢進することが明らかとなった。 また、歯根吸収に対するrh174の影響についての検討するため、ビーグル犬を用いた in vivo の検討を行った。 すなわち、イヌ(ビーグル犬)の下顎第三切歯を抜歯し、フィッシャーバーにて歯根欠損部を作製した。その後、対照群には、アルギン酸ポリエチレングリセロール(PGA)を、実験群にはPGA+rh174を塗布し、再植した。再植後、歯根欠損部の変化についてX線写真による経時的な検討を行った。 ビーグル犬を用いた in vivo の検討により、アメロゲニンの歯根表面への塗布は歯根吸収を抑制させた。 以上より、アメロゲニンは、セメント芽細胞の細胞増殖能および石灰化能を亢進させること、そして、アメロゲニンの塗布が歯周組織の再生へ誘導することが示された。
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