2011 Fiscal Year Research-status Report
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23792444
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
榎本 明子 昭和大学, 歯学部, 普通研究生 (60514982)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 脳機能 / 咀嚼 / 老化 / 行動解析 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
研究目的(概要)※ 当該研究計画の目的について、簡潔にまとめて記述してください。近年食生活の軟食化が問題視されている。現代人は、咀嚼回数が著しく減少していると云われている。また、咀嚼回数の減少は、顎の発育低下、肥満や痴呆などとの関連性があると指摘されている。一方で、軟食が脳機能にどのような影響を与えているのかについて記憶や海馬等に関する研究は散見される(Occlision and brain function:mastication as a prevention of coqnitive dysfunction.Ono Y.J oral Rehabil.2010.37(8):624-40)が、それ以外の脳機能に関しては、殆ど報告がない。そこで我々は、精神疾患と成長発育期の軟食との関連に着目し検討を行ってきた。本研究では、さらに軟食が老化に及ぼす影響を脳機能の観点から比較検討を行う。我々の現在までの結果より、成長発育期の軟食が、精神疾患に対する発症リスクを増加させる可能性があることが示唆された。成人においても硬食が認知症の予防に関与するとの報告があり、本研究においても脳内の老化関連遺伝子の発現に何らかの影響があり、精神疾患ならびに老化等にも軟食が影響を与える可能性があると我々は期待している。我々の研究が、現代人の食生活および食を支えている歯科分野に関しても大きな影響を与えることができると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに予定していた実験計画について実験1.行動実験による生理学的評価実験2.海馬におけるニューロジェネシスの評価実験3.海馬におけるBDNF染色による神経細胞の観察実験4.老化関連遺伝子の定量的評価実験3までが順調に進展しており、随時実験4について計画、追行する予定であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
実験4.老化関連遺伝子の定量的評価について実験1と同様にマウスを分類する。脳内で観察される老化シグナル遺伝子であるguanine nucleotide binding protein-alpha q polypeptide, kinesin family member 1B, sortilin 1ついて、real time PCR法を用いて正確な定量評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験4を行うにあたって必要な材料、器材の購入を行う。得られた結果について随時学会発表を行い、成体期での咀嚼変化が脳の老化に与える影響をについて、研究成果を社会・国民に発信する。
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Research Products
(1 results)