2013 Fiscal Year Annual Research Report
炭酸ガス及び多血小板血漿(PRP)は矯正学的歯の移動を迅速化する
Project/Area Number |
23792445
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
佐藤 友紀 昭和大学, 歯学部, 助教 (00384339)
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Keywords | 炭酸ガス |
Research Abstract |
本研究はPRP及び炭酸ガスの矯正治療上の有用性の確立という臨床目標と、現在不明な炭酸ガスの骨代謝、特に骨吸収・破骨細胞への影響を解明する基礎歯学的な目標の二つの面をもつ。1.骨のリモデリング(歯の移動)における炭酸ガス・PRP効果の解明A)単独使 用または併用によって歯の移動量、期間に差があるかを解明する。B)各群ごと歯の移動時の歯根周囲の形態学的影響を組織学的に観察し、応答領域を特定する。2.炭酸ガス・PRPによる歯の移動後の脈管形成及び歯周組織(骨)の動態についてC)骨形成の動態については蛍光染色により代謝活性を確認する。D)骨量・骨梁・骨密度をマイクロCTによって三次元的かつ定量的に解析する。上記を目的として、歯の移動1、3、7日例にて検討した。1、3日例においては炭酸ガス群がやや破骨細胞の活性が高い像が認められたが統計的に有意差は認められず歯の移動距離も同様であった。ただ経時的にその差は顕著になる可能性が高いと推測され本仮説を裏付ける重要な所見であると考えた。問題として7日前に装置の脱落が頻発し長期予後が観察できないトラブルに陥り研究を延長し本問題の解決にあたった。臼歯部の脱落防止については歯面の接着剤塗布のさい脱灰後にGI系とレジン系セメントの二重塗布において脱落率の低下があり、前歯部においては歯支持ではなく、ミニインプラント打ち込みによって脱落率が低下した。しかしインプラント埋入によると思われる骨代謝活性が認められたため当研究効果との比較が新たに必要となった。インプラント埋入以外での方法としては、飼育ゲージの変更や飼料の変更とともに臼歯部同様の方法にて歯の移動モデルを作成した。7日例においてはPRP、炭酸ガス、コントロールにの順に歯は移動したが炭酸ガス群とその他の群の有意差は認められなかった。
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