2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23792457
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
金山 隼人 松本歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (70460417)
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Keywords | 咀嚼機能 / 口腔生理 |
Research Abstract |
可徹式のフックを用いることにより顎間ゴムの調整と容易な撤去が可能な咬合高径低下モデル動物(以下、低下モデル動物)を作成した。この低下モデル動物を用いて、顎間ゴム撤去前後の径日的な咬合高径や咀嚼中の顎運動を記録し、分析・解析を行った。 咬合高径の記録には小動物用3次元エックス線マイクロCT装置を用いた。咬合高径の変化は、低下モデル動物と顎間ゴムによる咬合高径の低下を行わなかった動物(以下、対照動物)の咬合高径低下前と低下後の顎間ゴム撤去から各時点において経日的に比較・検討を行った。対照動物の咬合高径は経日的に増加した。これは成長によるものと考えられた。低下モデル動物の咬合高径は、顎間ゴム装着によって約5%減少した。顎間ゴム撤去後、咬合高径は急激に増加したが対照動物の咬合高径までは達することはなく4日目以降は、対照動物と同等の増加を示した。低下モデル動物と対照動物を比較するとほぼすべての測定日で有意な差が認められた。 咀嚼中の顎運動の測定にはポジションセンサーシステムを用いた。また、記録には顎運動を定量的に評価するため脳定位固定装置に固定した動物を用いた。顎運動の変化は、咬合高径の計測同様に咬合高径低下前と低下後の顎間ゴム撤去から各時点において経日的に比較・検討を行った。定量的な評価には、1咀嚼サイクルの時間(以下、TCL)、最小開口位、最大開口位および開口量を用いた。TCL、最大開口位は各測定日において有意な変化が認められなかった。最小開口位は、咬合高径の変化と同様にほぼすべての測定日で低下モデル動物が有意に小さい値を示した。 当初予定していた咀嚼中の咀嚼筋筋活動の記録は、顎運動の長期的な経日的変化の記録を優先したために研究を行うことができなかった。
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Research Products
(3 results)