2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23792468
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中曽根 直弘 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (20447634)
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Keywords | 咬合 / 歯根発生 / HERS / マイクロアレイ / ラット |
Research Abstract |
研究成果の具体的内容 ラット臼歯歯根発生過程において、やや遅れて開始される咬合は歯根根尖部の細胞増殖活性を減少させ、歯根長を決定する因子であることが示された(Nakasone and Yoshie 2011)。次に我々は、歯根発生の主役であるヘルトヴィッヒの上皮鞘(HERS)と歯根および周囲組織での遺伝子発現に焦点を当てた。HERSについては歯根発生過程において、咬合の有無により細胞数に変化が生じるか解析した。また遺伝子発現については、網羅的に解析するために、歯根および歯根周囲組織を採取後マイクロアレイを行った。それにより、正常咬合はHERS細胞数を減少させることが明らかとなった。また、55個の遺伝子発現が2倍以上低下し、4個の遺伝子発現が2倍以上上昇した。これらのデータを春季歯科保存学会で発表後、論文にまとめOpen Journal of Stomatologyに投稿、受理、発刊された。 意義、重要性等 昨年の論文では、歯根発生過程の咬合は、歯根根尖部の増殖活性を現状させることで歯根長を決定することを示した。本研究では、更にHERS細胞数の減少や特定の遺伝子発現の変化が歯根長決定に影響することが明らかとなった。今後は、歯根に加わる咬合力の大きさにより、歯根長にどのような変化が生じるかを解析する必要があると考える。
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Research Products
(2 results)